執筆:
買取むすび 編集部
新しいお札に選ばれた人物はどんな人?新紙幣が発行される理由を解説

「新しいお札の人物は誰?」
「古いお札の価値は上がるの?」
このように考えていませんか?
2024年7月3日に新しいお札の発行が開始されました。
新しいお札には、渋沢栄一・津田梅子・北里柴三郎の肖像が採用され、最新の偽造防止技術が導入されています。
新しいお札のデザイン・上述した3人の特徴、また新しくお札が発行された理由について詳しく紹介します。
本記事を読むことで新しいお札に関する疑問を解消しましょう。
目次
2024年(令和6年)7月3日に新しいお札が発行
新しいお札は2024年7月3日から発行されています。
銀行や郵便局を通じて段階的に導入されているため、「まだ見たことない」方も多いのではないでしょうか?
新しくなったお札を見ていきましょう。
- ・新1万円札の特徴
- ・新5000円札の特徴
- ・新1000円札の特徴
それぞれ紹介します。
新1万円札の特徴
新しくなった1万円札の特徴を以下の点から紹介します。
- ・肖像画の人物
- ・裏面のデザイン
- ・サイズ
ひとつずつ見ていきましょう。
肖像画の人物
福沢諭吉が描かれていた1万円札は、新たに渋沢栄一(しぶさわえいいち)の肖像へと変更されました。
渋沢栄一は「日本近代社会の創造者」として知られ、実業界で大いに活躍した方です。
27歳で徳川昭武に随行して欧州を訪問し、帰国後は商法会所の設立や大蔵省での政策立案に貢献。
第一国立銀行や東京証券取引所の設立に尽力し、約600社の企業に関わりました。
肖像は70歳の写真を元に、60代前半のエネルギッシュさをイメージしています。
裏面のデザイン
裏面には、東京駅の丸の内駅舎がデザインされました。
重要文化財としての東京駅の美しい外観と歴史的価値を反映しています。
サイズ
新1万円札のサイズは、縦76mm × 横160mmで、現在発行されている1万円札と同じ大きさです。
サイズの維持により、現行のATMや自動販売機などの既存設備での使用がスムーズに行われることが予想されます。
新5000円札の特徴
新しくなった5000円札の特徴を以下の点から紹介します。
- ・肖像画の人物
- ・裏面のデザイン
- ・サイズ
ひとつずつ見ていきましょう。
肖像画の人物
5000円札は、樋口一葉から津田梅子(つだうめこ)の肖像へと変更されました。
津田梅子は、女子英学塾(現・津田塾大学)の創設者であり、6歳の時に日本初の女子留学生として岩倉使節団と共に渡米します。
アメリカで初等中等教育を受け、17歳で日本に帰国しました。
その後、再度渡米して、1900年に女子英学塾を設立し、女性の地位向上と女子高等教育の普及に尽力した方です。
新5000円札の肖像は、30代頃の写真を参考に描かれています。
裏面のデザイン
裏面には、フジ(藤)の花が描かれています。
フジの花は、日本の美しい自然と文化を象徴する花として親しまれており、新5000円札の美しさを一層引き立てています。
サイズ
新5000円札のサイズは、縦76mm × 横156mmで、現在発行されている5000円札と同じ大きさです。
1万円札同様に既存のATMや自動販売機などでの使用が普及する日は近いでしょう。
新1000円札の特徴
新しくなった1000円札の特徴を以下の点から紹介します。
- ・肖像画の人物
- ・裏面のデザイン
- ・サイズ
ひとつずつ見ていきましょう。
肖像画の人物
1000円札は、野口英世の肖像から北里柴三郎(きたさとしばさぶろう)へと変更されました。
北里柴三郎は「近代日本医学の父」と称される微生物学者です。
18歳で医学の道に進み、東京医学校やドイツのベルリン大学に進学。
ドイツ留学中には破傷風菌の培養や抗毒素の発見に成功し血清療法を発展させました。
帰国後は伝染病研究所や慶応大学医学部の創設に尽力し、生涯を伝染病予防や細菌学の研究に捧げました。
新1000円札の肖像は、50代の頃の写真をもとに描かれています。
裏面のデザイン
裏面には、葛飾北斎の浮世絵「富嶽三十六景(神奈川沖浪裏)」が描かれています。
この有名な浮世絵は、日本の文化と芸術の象徴であり、世界中でも広く知られています。
サイズ
新1000円札のサイズは、縦76mm × 横150mmで、現在発行されている1000円札と同じ大きさです。
他のお札と同様に、現行システムへの移行が円滑に行えるように配慮されています。
新しいお札が発行される理由
お札のデザインが変更されるのは、偽造紙幣を防ぐためです。
約20年ごとに変更され、これまで53種類のお札が発行されました。
今回の新しいお札には、以下のような最新の偽造防止技術が多く採用されています。
- ・3Dホログラム技術:見る角度によって肖像が回転
- ・高精細なすき入れ模様
- ・傾けると浮かび上がる潜像模様
- ・細かいマイクロ文字
- ・紫外線で発光する特殊インキ
- ・識別マークの位置変更によるユニバーサルデザイン
ホログラム・特殊インク・透かしなどの技術が採用され、より安全性が向上しました。
また、お札の取り扱いやすさも向上しています。
【Q&A】新紙幣発行に関して気になる質問に回答
新しいお札発行に関してよくある質問にお答えします。
- Q.旧紙幣はいつまで使えますか?
- Q.お札の人物は右側と決まっていますか?
- Q.お札に選ばれた歴代の人物にはどんな人がいますか?
- Q.旧紙幣の価値は今後高まりますか?
それぞれ見ていきましょう。
Q.旧紙幣はいつまで使えますか?
A.旧紙幣は新紙幣が発行されても、法的に有効な通貨として使用できます。
具体的な使用期限は設けられていないため、銀行や買い物で引き続き利用可能です。
Q.お札の人物は右側と決まっていますか?
A.日本銀行券に描かれる肖像の多くは券面右側に描かれますが、過去に発行された5000円の肖像は中央に配置されています。
当時、1万円に同じ聖徳太子が採用されたためです。
大きさの違いはありましたが、同じ肖像と色調で混同しないように工夫されています。
また、1915年発行の「乙十円券」の肖像は、一度だけ左側に描かれた希少なお札です。
肖像には和気清麻呂(わけのきよまろ)が使われていましたが、勘定しにくいとの声があり、左側に描かれることはなくなりました。
Q.お札に選ばれた歴代の人物にはどんな人がいますか?
A.これまでに発行されたお札の肖像に選ばれた人物は以下の通りです。
-
お札の肖像に選ばれた人物
人物
特徴や業績
神功皇后
(じんぐうこうごう)
日本初の肖像入りお札に登場しました。安産・子育ての女神としても知られ、赤羽八幡神社に祀られています。
菅原道真
(すがわらのみちざね)
平安時代の政治家です。学問の神様として知られ、時代のリーダーとして活躍しました。
武内宿禰
(たけうちのすくね)
日本神話の人物で、300年生きたとされる人物です。5人の天皇に仕えた伝説の人物とされています。
和気清麿呂
(わけのきよまろ)
奈良時代から平安時代にかけて官僚を務めました。桓武天皇の下で平安京遷都(へいあんきょうせんと)に貢献した人物です。
藤原鎌足
(ふじわらのかまたり)
大化の改新の中心人物のひとりです。日本の政治改革に貢献しました。
聖徳太子
(しょうとくたいし)
推古天皇の摂政として政治・法律の整備に尽力した人物。文化導入や法隆寺の建立で知られています。
日本武尊
(やまとたける)
古事記や日本書紀に登場する古代日本の皇族のひとりです。英雄として語られています。
二宮尊徳
(にのみやそんとく)
洪水で失ったすべてを復興し、多くの村や町の再建に尽力した人物です。勤勉な像として知られています。
板垣退助
(いたがきたいすけ)
明治時代の政治家のひとりです。自由民権運動の父と呼ばれています。
高橋是清
(たかはしこれきよ)
日本銀行総裁や内閣総理大臣を務めました。2.26事件で殺害されたことでも有名です。
岩倉具視
(いわくらともみ)
欧米で政治や文化を学び、国内の鉄道設立などにかかわります。 憲法制定の方針を固め、皇族や華族の保護に尽力し、日本の近代化を推進した人物です。
伊藤博文
(いとうひろふみ)
日本の初代内閣総理大臣で、合計4回首相を務めました。明治維新の立役者のひとりで、近代日本の政治制度の基盤を築いた人物です。
夏目漱石
(なつめそうせき)
日本の著名な小説家であり、彼の作品は日本文学の中で非常に重要な位置を占めています。代表作の「我輩は猫である」や「こゝろ」などが有名です。
新渡戸稲造
(にとべいなぞう)
国際連盟の初代事務次長を務めた国際的な人物で、日本の農業経済学者、教育者です。アメリカで農業経済を学び、帰国後に農業教育や農業政策の推進に尽力した人物です。
福沢諭吉
(ふくざわゆきち)
慶應義塾大学の創始者で、「学問のすゝめ」の著者です。日本における近代教育の父とされています。
紫式部
(むらさきしきぶ)
平安時代中期の貴族女性であり、世界的に知られる長編物語「源氏物語」の作者です。宮廷生活を題材に、細やかな人間関係や感情を描写した作品で、日本文学史において重要な位置を占めています。
野口英世
(のぐちひでよ)
日本の医師・細菌学者で、黄熱病や梅毒の研究で国際的に知られています。アメリカでの研究生活を経て、黄熱病の病原体の発見など多くの功績を残しました。
樋口一葉
(ひぐちいちよう)
明治時代の小説家兼歌人として知られています。短期間の執筆活動でありながらも、日本文学に大きな影響を与えました。代表作には「たけくらべ」「にごりえ」「十三夜」などがあります。
Q.旧紙幣の価値は今後高まりますか?
A.旧紙幣の価値は、時間の経過とともにコレクターズアイテムとしての価値が高まる可能性があります。
特に状態が良好なものや発行枚数が少ないものは、高い価値がつくこともあるでしょう。
ただし、市場の需要や経済状況に左右されるため、具体的な価値の上昇は保証できません。
売却を検討している古いお札があれば、ぜひ買取査定をお試しください。
古いお札の買取は『買取むすび』におまかせ
旧紙幣も引き続き使用できますが、新紙幣の導入によって、徐々に姿を見なくなるでしょう。
そのため、古いお札の希少価値は高まります。現在古いお札をお持ちの方は、ぜひ『買取むすび』の無料査定をご利用ください。