執筆:
買取むすび 編集部
【まとめ】日本で金が取れる場所|歴史ある金山から観光地の川まで解説
「日本でも金が取れる場所はある?」
「個人で金を取って売ることはできる?」
このように考えていませんか?
現在も商業レベルで稼働している金鉱山は、鹿児島県の菱刈鉱山のみです。
一方、各地には砂金採り体験スポットがあり、個人でも気軽に金を探せる場所があります。
本記事では、日本で金が取れる場所・個人での採取スポット・金の価値や買取方法を解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
日本で商業用の金が取れる場所(山・川)

「黄金の国ジパング」と呼ばれた日本には、今も金を採掘・採取できる場所が数多く残っています。
日本で金が取れる場所は以下の通りです。
- ・菱刈(ひしかり)鉱山|鹿児島県
- ・多摩川(たまがわ)|東京都
- ・歴舟川(れきふねかわ)|北海道
- ・立谷沢川(たちやざわがわ)|山形県
- ・犀川(さいがわ)|石川県
- ・荒川(あらかわ)|埼玉県
- ・黒部川(くろべがわ)|富山県
- ・久慈川(くじがわ)|茨城県
- ・桂川(かつらがわ)|京都府
ひとつずつ紹介します。
菱刈(ひしかり)鉱山|鹿児島県
鹿児島県北部の伊佐市に位置する菱刈鉱山は、国内で唯一、商業規模の採掘が続いている金鉱山で年間約6トンの金が生産されています。
1985年に採掘が開始された比較的新しい鉱山でありながら、金の産出総量は日本最大級とされた佐渡金山を遥かに上回る規模です。
高品位の金鉱石が採掘されることが世界的に有名で、主要金鉱山における鉱石1トンあたりの金の含有量が平均3~5グラム程度であるのに対し、菱刈鉱山では平均で約20グラムと桁違いの含有量を誇ります。
多摩川(たまがわ)|東京都
東京都心を流れる多摩川は、奥多摩や秩父の山々を源に持つ由緒ある一級河川です。
意外に知られていませんが、多摩川でも砂金を見つけられます。
中流あたりの岩がむき出しになった場所を根気よく観察すると、岩のすき間に小さな金の粒を取ることが可能です。
歴舟川(れきふねかわ)|北海道
かつて金を求める人々で賑わった歴舟川は、北海道でも知られる“ゴールドラッシュの舞台”でした。
現在でも、川の上流には砂金が眠っており、昔ながらの道具「カッチャ」や「ゆり板」を使って、砂金採りを体験できます。
川の流れに耳を傾けながら、自然の中で時間を忘れて砂金採りを存分に楽しめます。
立谷沢川(たちやざわがわ)|山形県
立谷沢川は、かつて砂金採りで生計を立てる人々が集まり、村ができるほど栄えた「黄金の川」として知られていました。
現在では土地改良が進み、農地が広がったことや生活の変化、車の普及などにより、砂金掘りを生業とする人はいません。
しかし今でも、立谷沢川は砂金が見つかる川として、イベントや趣味で砂金採りを楽しむ人たちが訪れています。
犀川(さいがわ)|石川県
石川県金沢市を流れる犀川は、「金の流れる川」として古くから知られ、現在でも砂金採りを楽しめる人気のスポットです。
多くの愛好家が訪れ、金沢の歴史と自然の魅力を感じながら砂金探しを楽しんでいます。
犀川で砂金を探す際は、川が大きく曲がっている場所や岩盤のすき間、滝つぼのまわりなどが狙い目です。
荒川(あらかわ)|埼玉県
秩父市を流れる荒川の周辺は、かつて金鉱があった場所として知られており、特に有名な砂金採りの名所は、秩父市の荒川上流に広がるエリアです。
なかでも「道の駅 大滝温泉」付近の荒川は、流れが比較的穏やかで、砂地が広がっているため、初心者でも砂金採りを体験しやすい環境が整っています。
自然の中でゆったりと川に向き合いながら、黄金のきらめきを探すひとときを楽しめるでしょう。
黒部川(くろべがわ)|富山県
富山県の黒部川は、立山連峰から流れる清流で、上流部では砂金が採れることで知られています。
澄んだ水と涼しい気候が特徴で、夏場のレジャーとしても砂金採取を楽しむのに適しています。
砂金採集は、大がかりな設備が不要なため、古くから個人単位で楽しまれてきました。
久慈川(くじがわ)|茨城県
久慈川は、日本国内で金が取れる川のひとつとして知られています。
現在、久慈川の源流である八溝山(やみぞさん)周辺では、地域の歴史や自然に親しむ活動の一環として砂金採り体験イベントが開かれています。
自然豊かな清流の中で砂金採りを体験できるのが魅力です。
桂川(かつらがわ)|京都府
京都を代表する桂川は、上流域で流紋岩(りゅうもんがん)を含む火山岩の山地を刻みながら南下し、やがて保津峡(ほづきょう)を抜けて京都市内へと至ります。
上流の火山岩帯では、岩石の風化と長年の浸食により金を含む鉱脈が砕かれ、川の流れに乗って比重の重い砂金が河床へ集まる環境が形成されてきました。
過去に日本で金が採掘できた場所一覧

過去には日本の金生産を支えた多くの金山が各地に存在していました。
過去に金が採掘できた山は以下の通りです。
-
過去に日本で金が採掘できた場所一覧
名称
所在地
概要
鴻之舞(こうのまい)金山
北海道
・東洋一の金鉱山と称され、佐渡金山と並ぶ日本最大規模の鉱山でした。
・1915年(大正4年)に発見され、1973年(昭和48年)に閉山するまでの約60年間で、総産出量は64トンに及びました。
・1900年代には、福島県の高玉金山や大分県の鯛生鉱山とともに「三大金山」のひとつに数えられていました。
尾去沢(おさりざわ)鉱山
秋田県
・日本で有名な金が取れる鉱山のひとつです。
・もともとは銅の採掘場として知られていましたが、佐渡金山が栄えた時期と同じ頃(慶長3年ごろ)には金も採掘されていたと伝えられています。
高玉(たかたま)金山
福島県
・日本で有名な金が取れる鉱山の一つで、1900年代の「三大金山」のひとつでした。
・1970年代には閉山しています。
佐渡(さと)金山
新潟県
・日本を代表する金山であり、1601年に発見されました。
・徳川幕府の直轄領となり、年間400kgもの金を採掘して幕府財政を支えます。
・1989年(平成元年)の閉山までの約400年間で78トンの金を産出しました。
土肥(とい)金山
静岡県
・江戸時代と明治時代から昭和にかけて二度の黄金時代を迎え、新潟県の佐渡金山に次ぐ生産量を誇りました。
・推定産出量は金40トン・銀400トンです。
・1965年(昭和40年)の閉山後、観光施設となり、坑内巡りや砂金採り体験が楽しめます。
・施設内にギネス認定の250kgの巨大金塊が展示されていました(2025年7月31日展示終了)。
湯之奥(ゆのおく)金山
山梨県
・山梨県身延町の下部温泉郷の奥に位置し、武田信玄の隠し金山と伝えられる戦国期に栄えた日本最古の金山です。
・跡地には「甲斐黄金村・湯之奥金山博物館」があり、甲州金をシンボルに展示を行っています。
・年間を通じて砂金採り体験ができるスポットです。
鯛生(たいお)金山
大分県
・日本で有名な金が取れる鉱山で、1900年代の「三大金山」のひとつでした。
・1970年代に閉山していますが、現在は「鯛生鉱山地底博物館」として、砂金採り体験ができるスポットになっています。
※2025年10月時点の情報です
個人で金を取れるおすすめスポット

全国には、気軽に砂金採りを楽しめる体験スポットがあります。
川の流れや地質など、金が見つかりやすい環境が整った場所では、道具のレンタルやガイド付きのサポートもあり、誰でも安心して金を取ることが可能です。
ここでは、特に人気のある代表的な体験スポットを紹介します。
家族や恋人との思い出にもなるため、ぜひ遊びに行ってみてはいかがでしょうか。
日本で金が取れる場所の特徴

日本は火山や温泉、山岳地帯が多く、川も豊富に流れていることから、金の生成に適した自然条件が揃っています。
金は主に、火山活動によって地中深くにあるマグマが地下水と反応し、金属成分が冷えて固まることで形成されます。
そのため、火山地帯に流れる河川では、金を含む鉱脈が風化し、川の流れに削られて細かい金の粒が川底にたまることがあるのです。
今なお自然条件的に金の採取が可能な場所が多く残されている日本は、「黄金の国」と呼ばれるに相応しい国と言えるでしょう。
世界の金供給量

ここからは世界各国の金採掘量と埋蔵量の実態を見ていきましょう。
- ・世界の金採掘量ランキング
- ・世界の金埋蔵量ランキング
それぞれ解説します。
世界の金採掘量ランキング
金の採掘量を、世界のデータから見てみましょう。
2023年における金の総採掘量は約3,000トンとされています。
採掘量とシェア率は以下の通りです。
-
世界の金採掘量ランキング
順位
国名
採掘量
シェア率
1位
中国
370t
12%
2位
オーストラリア
310t
10%
2位
ロシア
310t
10%
4位
カナダ
200t
6%
5位
アメリカ
170t
5%
6位
カザフスタン
130t
4%
7位
メキシコ
120t
4%
8位
インドネシア
110t
3%
9位
南アフリカ
100t
3%
10位
ウズベキスタン
100t
3%
参照:Mineral Commodity Summaries | U.S. Geological Survey
中国は17年連続で世界トップの金採掘国となっており、オーストラリアとロシアも毎年2位と3位を争っています。
世界の金埋蔵量ランキング
採掘量とあわせて重要なのが「金の埋蔵量」です。
世界全体で確認されている金の埋蔵量は約59,000トンとされています。
主な国の埋蔵量は以下の通りです。
-
世界の金埋蔵量ランキング
順位
国名
埋蔵量
シェア率
1位
オーストラリア
12,000t
20%
2位
ロシア
11,000t
19%
3位
南アフリカ
5,000t
8%
4位
中国
3,000t
5%
5位
アメリカ
3,000t
5%
6位
インドネシア
2,600t
4%
7位
ブラジル
2,400t
4%
8位
カナダ
2,300t
4%
9位
ペルー
2,300t
4%
10位
ウズベキスタン
1,800t
3%
参照:Mineral Commodity Summaries | U.S. Geological Survey
採掘量1位の中国は、埋蔵量では4位にとどまっており、このままのペース(年間370t)で採掘を続ければ、およそ8年で掘り尽くしてしまう計算になります。
一方、オーストラリアとロシアは1万トンを超える埋蔵量を保有しており、30年以上は現在のペースで採掘を続けられる見通しです。
金は有限資源であるため、各国の埋蔵量はその国の将来の資源戦略や経済に大きく影響します。
また、金の価値は市場に流通する量にも左右されるため、埋蔵量の把握は投資面からも重要です。
金 埋蔵量
【Q&A】日本で取れる金についてよくある質問

日本で取れる金についてよくある質問は以下の通りです。
Q.山や川以外で金が取れる場所はありますか?
それぞれ回答します。
Q.個人でも金の採掘はできますか?
A.基本的に個人で金を採掘することは認められていません。
金を取るためには鉱業法に基づいて定められた「鉱業権(特定の区域内で鉱物を採掘し、取得することを認める権利)」が必要です。
期間に制限がなく、一度認められれば長期にわたり採掘が可能ですが、その区域内で採掘に適した鉱物の量や品質が確認されていることが条件となります。
さらに、鉱業権は申請してすぐに得られるものではなく、「鉱業原簿」に登録されてはじめて権利として認められるのです。
鉱業権がなければ、たとえ自分の所有地であっても勝手に金を掘ることは法律で禁止されています。
Q.山や川以外で金が取れる場所はありますか?
A.日本では、次世代の資源として「海底熱水鉱床」に大きな期待が寄せられています。
海底熱水鉱床は、深海の海底から噴き出す高温の熱水に金属成分が溶け込み、それが海水で冷やされることで沈殿・堆積(たいせき)していく現象によって形成される鉱床です。
この過程で、金や銀のほか、希少価値の高いレアメタルも一緒に蓄積されます。
深海はまだ多くの部分が未解明のままで、海底に眠る金鉱脈は新たな金の供給源となる可能性を秘めているのです。
しかし、深海での採掘は「宇宙開発よりも困難」とも言われており、高度な技術が必要なため、商業レベルでの実用化には、さらに研究と開発の時間が必要とされています。
金の価値は20,000円/gを突破

参照:田中貴金属「金価格推移」
上記の表は、過去10年の金価格推移です。
金は2018年あたりから少しずつ上昇し、2020年の新型コロナウイルスの蔓延により一気に高騰しました。
2025年に入っても金の価値は下落せず、過去最高の20,000円/g台に突入し、2025年10月13日時点では、21,516円/gで取引されています。
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日本で金が取れる場所は多い

日本で商業規模の金が採掘され続けている場所は菱刈鉱山のみですが、各地で砂金採りを体験することが可能です。
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