人工ダイヤモンドは偽物なの?天然ダイヤとの違い・価格・購入方法を解説
「人工ダイヤモンドっていくらで買えるの?」
「そもそも、人工ダイヤモンドって何?」
このような疑問はありませんか。
人工ダイヤモンドは、人の手によって作られたダイヤモンドです。価格が安く、かつ天然ダイヤモンドに劣らない輝きがあります。
しかし「人工」という言葉から「天然より劣っているダイヤなのではないか」「偽物をつけていると思われるのではないかと心配」という方も少なくありません。
そこで、本記事では人工ダイヤモンドに関する、以下の内容を解説します。
<この記事でわかること>
- ・人工ダイヤモンドと天然ダイヤモンドの違い(素材・見た目)
- ・人工ダイヤモンドの価格
- ・人工ダイヤモンドを購入する方法
後半では人工ダイヤモンドを売る場合の注意点も解説しています。人工ダイヤモンドが気になっている方は、参考にしてみてください。
目次
人工ダイヤモンド(合成ダイヤモンド)とは
人工ダイヤモンドとは、名前のとおり人工的に作られたダイヤモンドです。「合成ダイヤモンド」「ラボグロウダイヤモンド」とも呼ばれています。
「人工」「合成」という単語から「ダイヤモンドの偽物」と誤認する方もいますが、れっきとした本物のダイヤモンドです。生成過程は違いますが、天然ダイヤモンドと同じ成分で形成されています。
近年の人工ダイヤモンドは精度が高く、研鑽を積んだ鑑定士でも見分けるのが難しいと言われています。
主な使用用途
人工ダイヤモンドの使用用途は、アクセサリーや工業製品などです。特に工業分野で重宝されています。
天然ダイヤモンドと比較して硬度・熱伝導・電気伝導率・電子移動度などが優れているため研磨剤・切削工具・放熱版などの素材として使用されています。
人工ダイヤモンドの作り方
人工ダイヤモンドの作り方は、以下の2種類があります。
方法 |
特徴 |
高圧高温法(HPHT) |
・天然ダイヤモンドの生成過程と似た環境で作成する方法 ・1990年半までの主流方法 ・現在でも、国によってはHPHT法が用いられている |
科学蒸着法(CVD) |
・真空装と炭素が豊富に含まれた気体を利用して製造する方法 ・2000年以降はCVD法を用いる場合が多い ・色・サイズ・純度を調整できるのがメリット |
製造している国は日本・アメリカ・ロシアなどで、今後はさらに増えていくと予想されています。
天然ダイヤモンドは形成されるまでの期間が数百万年~数億万年かかります。ゆえに希少価値や値段が高いのです。
一方、人工ダイヤモンドは、PHPT・CVDいずれの方法でも数週間程度で形成できます。天然ダイヤモンドよりも早く大量に売れるため、安価に提供できるのです。
人工ダイヤモンドと天然ダイヤモンドの違い
人工ダイヤモンドと天然ダイヤモンドの違う点は生成過程のみです。成分や輝きは天然ダイヤモンドと変わりありません。以下の特徴も同じです。
- ・最も硬い鉱物と言われており、傷がつきにくい
- ・屈折率が高く、輝きが強い
また、「人工」という点で比較して取り上げられる「ジルコニア」ですが、こちらは「偽物」です。天然ダイヤモンドとは、原材料・内部構造・物理的特性が異なります。
以下の表は、それぞれの特徴を分かりやすく例えたものです。
人工ダイヤモンド・天然ダイヤモンド・ジルコニアの違い |
|
人工ダイヤモンド |
天然のうなぎ(希少性があり値段が高い) |
天然ダイヤモンド |
養殖のうなぎ(天然ではないが本物、品質が保証されている) |
ジルコニア |
うなぎ風味のかまぼこ(本物を真似た偽物) |
このように、人工ダイヤモンドと天然ダイヤモンドは「本物」と言えますが、ジルコニアは「偽物」となります。
人工ダイヤモンドの価格帯
ダイヤモンドの価格は「輝き(Cut)・重さ(Carat)・色(Color)・透明度(Clarity)」の、通称「4C」から決まります。この点は人工ダイヤモンドも変わりありません。
「重さ(Carat)」だけで比較すると、人工ダイヤモンドは1カラット10万円程度で購入できますが、天然ダイヤモンドの場合は、1カラット100万円前後と高額です。
人工ダイヤモンドのアクセサリーを購入する方法
人工ダイヤモンドのアクセサリーは、取り扱いのあるジュエリーショップやECショップなどで購入可能です。バリエーションは天然ダイヤモンドと変わらず、ネックレス・ピアス・指輪などさまざまです。天然ダイヤモンドでは希少価値が高すぎるカラーダイヤも、低価格で手に入れられます。
人工ダイヤモンドで有名なブランドは「デ・アビス社」です。日本国内に実店舗はないものの、公式ネットショップから購入できます。
人工ダイヤモンドの魅力
人工ダイヤモンドの魅力は価格帯だけではありません。以下のポイントによって、近年は海外の著名人から多くの支持を得ています。
- ・エシカルでエコロジー
- ・受度が高く輝きが強い
それぞれ見ていきましょう。
エコロジーでエシカル
人工ダイヤモンドはエシカルでエコロジーな鉱石として、海外著名人の多くが支持しています。エシカルは自然との調和を目指す考え方、エコロジーは論理的な消費を目指す考え方です。
人工ダイヤモンドがエシカルでエコロジーと言われている理由は、以下のとおりです。
- ・人工ダイヤモンドは、天然ダイヤモンドと異なり、いずれ枯渇してしまう資源ではない
- ・人工ダイヤモンドを選択することで、採掘にかかる自然破壊の防止につながる
- ・希少性の高いダイヤモンドをめぐる紛争の防止に役立つ
これらの要素から、人工ダイヤモンドはサスティナブルな鉱石として人気を集めているのです。
メーガン妃や女優のペネロペ・クルスが着用していたことで話題になり、近年はレディーガガ、エマ・ワトソン、レオナルド・ディカプリオも支持しています。
純度が高く輝きが強い
人工ダイヤモンドは製造に最先端の技術を用いており、精度が均一です。一方、天然ダイヤモンドは自然に作られる物のため、不純物の混入などがみられます。
また、人工ダイヤモンドは屈折率をコントロールできるため、天然ダイヤモンドよりも輝きが強いものがほとんどです。天然ダイヤモンドで、人工ダイヤモンドと同程度の輝きを持つものは、全体のわずか2%と言われています。
日本における人工ダイヤモンド市場と将来性
世界的には知名度が高い人工ダイヤモンドですが、日本市場ではシェア1%と、認知度が高くありません。しかし、今後は市場が大きく拡大すると予想されています。工業素材としての需要が高く、さらに普及すると言われているためです。
一方、ジュエリーとしての需要は予想できていません。人工・天然どちらを選択するかは、個人的な好みの問題が関係してくるためです。とはいえ、人工ダイヤモンド市場は毎年少しずつ拡大しています。
特にアメリカは、毎年10%ずつ市場が成長している状況です。2023年4月には二酸化炭素と温室効果ガスの排出を実質ゼロで生成することに成功したため、さらに人気が出てくると思われます。
サスティナブルな面だけでなく、安価というポイントから、今後は若者を中心に需要が伸びるという見方もあります。
人工ダイヤモンドを売る場合は業者選びが大切
人工ダイヤモンドを売りたい方は業者選びが重要です。
人工ダイヤモンドは査定が難しいため、宝石鑑定士など専門的な知識を有するスタッフがいるかも確認しておくのがおすすめです。
買取可能な業者が複数ある場合は相見積りをとり、最も条件の良い業者へ売るようにしましょう。
近年は、店舗へ行かなくても査定が可能な「宅配買取」「ライン査定」などで査定できる業者も増えたため、時間のない方はこのような査定方法を利用するのもよいでしょう。
なお、『買取むすび』では人工ダイヤモンドの買取に対応しております。鑑定士から査定結果を直接聞ける「店頭買取」や、自宅にいながら査定可能な「出張買取」「宅配買取」という方法も可能です。
査定料は無料で、店頭買取の場合は来店時の予約も必要ありません。人工ダイヤモンドを売りたい方はぜひ『買取むすび』をご利用ください。
【Q&A】人工ダイヤモンドでよくある質問
人工ダイヤモンドに関して、よくある質問をまとめました。
Q.人工ダイヤモンドを婚約指輪や結婚指輪に使うのはあり?
Q.人工ダイヤモンドって結局「偽物」と「本物」どっち?
ひとつずつ回答します。
Q.人工ダイヤモンドを婚約指輪や結婚指輪に使うのはあり?
A.人工ダイヤモンドを婚約指輪や結婚指輪に使用するのは不自然ではありません。宝飾業界でも、人工ダイヤモンドを天然の代替品として使用することも増えています。
2022年の調査によると、アメリカで結婚した方の約3割が人工ダイヤモンドの指輪を選んでいます。大切なのは、当人たちの価値観です。一生に一度、永遠の愛を誓うものですので、2人で話し合って決めるのがよいでしょう。
Q.人工ダイヤモンドって結局「偽物」と「本物」どっち?
A.人工ダイヤモンドは「本物」といって間違いはありません。原材料・結晶構造・物理的特性が天然ダイヤモンドと同じなためです。実際、ダイヤモンドテスターと呼ばれるダイヤモンドか否かチェックできる機械では「本物」と判断されます。
人工ダイヤモンドは将来性に期待できる新たな鉱物
人工ダイヤモンドとは、天然ダイヤモンドと原材料・結晶構造・物理的特性が同じ人工のタイヤモンドです。
天然ダイヤモンドと違い、採掘による紛争や自然破壊などが起こりえないため、多くの著名人が支持しています。天然ダイヤモンドの1〜3割程度で購入できるのも魅力のひとつです。
日本での知名度はそれほど高くありませんが、今後、市場は徐々に拡大していくのではないかと期待されています。
なお、人工ダイヤモンドを持っており「売りたい」と考えている場合は、ぜひ『買取むすび』をご利用ください。いまだ人工ダイヤモンドの買取に対応していない業者が多いなか『買取むすび』であれば買取が可能です。
ダイヤモンドの買取については以下のボタンから確認できます。興味のある方は一度のぞいてみてください。