ダイヤモンドのカットの種類・特徴は?グレードやカット技術の歴史についても紹介

「ダイヤモンドのカットの種類が知りたい」

「購入するダイヤモンドのカット方法で迷っている」

このように考えていませんか?

ダイヤモンドは「純真無垢」「純白」「永遠の絆」の石言葉があり、エンゲージリングなどに人気の宝石です。結婚指輪・婚約指輪にダイヤモンドを使うならカット方法にこだわりたい人もいるでしょう。

この記事では、ダイヤモンドのカット方法の種類や特徴、グレードについて紹介しています。思い出に残るダイヤモンドを購入するために、ぜひ参考にしてみてください。

<この記事でわかること>

  • ・ダイヤモンドのカット方法の種類
  • ・ダイヤモンドのカット技術の歴史
  • ・ダイヤモンドのカットのグレード

ダイヤモンドのカットとは

カットとは、ダイヤモンドの品質を評価する世界共通の基準のひとつです。カット・カラット・カラー・クラリティの4項目から成っており、ダイヤモンドの美しさを決める最も重要な要素といわれています。

カットはダイヤモンドの形(シェイプ)を評価していると思われがちですが、実は違います。全体のバランス(プロポーション)・対称性(シンメトリー)・研磨レベル(ポリッシュ)を総合的に評価しているのです。

ダイヤモンドのカットは複雑で繊細なため、高品質な物を作るには職人の芸術的手腕が試されます。

ダイヤモンドのカットの種類

ダイヤモンドの形はカット方法によって決まり、以下のように分類されます。

  • ・ラウンドブリリアンカット
  • ・オーバルカット
  • ・ペアシェイプカット
  • ・クッションカット
  • ・マーキスカット
  • ・ハートシェイプカット
  • ・アッシャーカット
  • ・エメラルドカット
  • ・プリンセスカット
  • ・ラディアンカット
  • ・テーパーカット
  • ・Wish upon a star(ウィッシュアポンアスター)

いずれもダイヤモンドの美しさを際立たせる見事な形ですが、それぞれ特徴や魅力が異なります。ひとつずつ見てみましょう。

ラウンドブリリアンカット

ラウンドブリリアンカットとは、上部からの光を全反射させる最もスタンダードなカットです。19世紀にマルセルトルコフスキーが反射・屈折率などの光学的特性を理論的に計算して編み出したカット方法でもあります。

上面から見ると丸い形を、横から見ると台形と逆三角形を組み合わせたような形が特徴で、ダイヤモンドといえば、ラウンドブリリアンカットをイメージする方は多いでしょう。

57・58面体のラウンドブリリアンカットは輝きを最大限引き出すカットとして人気があります。

オーバルカット

オーバルカットとは、宝石を楕円形に加工したカット方法です。オーバルとは英語で「卵形」「楕円形」「長円」を意味しており、サファイア・ルビーなどのカラーストーンに使用されることの多いカットでもあります。

57・58面体に加工されたオーバルカットはラウンドブリリアンカットと似ており、オーバルブリリアンカットと呼ばれることもあります。

ペアシェイプカット

ペアとは、英語で梨(西洋梨)を意味します。梨のように上端が細く、下端が丸みを帯びていることからペアシェイプカットと名付けられました。瞳から落ちる涙の形にも似ており、ティアドロップカットとも呼ばれています。

先端が尖っているペアシェイプカットをリングに取り入れれば、指を細く、宝石が大きく見えるため、ゴージャスな雰囲気を演出してくれるカットとして人気です。

クッションカット

クッションのように、角が丸みを帯びた正方形・長方形となっているカットです。現在はラウンドブリリアンカットが主流ですが、20世紀初頭までは最もポピュラーなカット方法として親しまれていました。

宝石の面が広いため、透明度を際立たせるカットとして今でも人気があります。

マーキスカット

ラグビーボールのように上端・下端が細く、中心部分が太い形が特徴のカットです。マーキスとは侯爵を意味する語です。

18世紀の有名なファッションリーダー、ポンパドゥール夫人が侯爵の称号を授かった時代に流行したカット方法のため、マーキスカットと名付けられました。

マーキスカットは主張が強すぎない形のため、メインの宝石の美しさを引き立たせるカットとして指輪やネックレスなどによく使用されます。

ハートシェイプカット

名前のとおりハートの形が特徴のカット方法です。ハートシェイプカットは可愛らしい雰囲気があり、ファンシーカットとも呼ばれています。

56面体に加工されたハートシェイプカットは美しく輝くため、可愛らしさだけではなく、ゴージャスな印象も与えられる点も魅力のひとつです。

アッシャーカット

四角形の角を削ったシルエットが特徴のカットです。シンメトリーの美しさ・広い面が特徴のため、宝石の透明度を一層際立たせられるカットでもあります。

コロっとした可愛らしさに加えて上品な雰囲気もあり、指輪の宝石として人気があります。

エメラルドカット

緑色の宝石エメラルドのために考案されたカットですが、ダイヤモンドにも使用されます。アッシャーカットを長方形にしたシルエットで、平面が多い点が特徴です。

面が多いため、傷や内包物(インクルージョン)が少ない宝石なら、澄んだ美しさを際立たせられます。

プリンセスカット

角の尖った四角形が特徴のカット方法です。モダンかつ気品漂う雰囲気があり、近年人気が上昇しているカットでもあります。宝石を動かしたときの輝きが多い点も特徴です。

四隅が尖っており、角が欠けやすい性質もあるため丁寧に扱う必要があります。

ラディアンカット

プリンセスカットのような四角形ですが、エメラルドカットのように外周から長方形の面が段上に入っている点が特徴です。開放的で広い面を持つため、鏡のように光を反射できることから、今でも高い人気があります。

テーパーカット

細長い台形のシルエットをしたカット方法です。テーパーカットは複数並べることで美しいラインが生まれることから、メインストーンの周りにセットされる傾向があります。

脇役のような印象がありますが、テーパーカットを施した宝石があるおかげでメインストーンが輝くため、大切な役割があるといえるでしょう。

Wish upon a star(ウィッシュアポンアスター)

ラウンドブリリアンカットに似た形ですが、上面から2つの星が見られる点が特徴のカットです。

独特なカット技法・輝きを最大限引き出した研磨技術により、2021年に世界最大規模の宝石研究・教育組織であるGIAからオリジナルカットとして認められました。身に着ければ夢が叶うといわれており、近年話題を集めています。

ラウンドブリリアンカットの人気が高い理由

数多くの種類があるカットの中でもラウンドブリリアンカットが最も人気を集めています。ラウンドブリリアンカットは光のきらめきを最高水準まで高めるために計算し尽されたカット方法です。

宝石の魅力を100%引き出す魅力があるため、高い人気を集めているのです。

また、ラウンドブリリアンカットは原石を贅沢に使用しなければ生み出せないカット方法でもあります。ラウンドブリリアンカットに加工するには、研磨の工程で原石の50%以上が失われるのです。

希少価値の高いダイヤモンドを贅沢に使用しなければ手に入れられないため、より価値を高めています。

さらに、ほかのカット方法とは評価基準が異なる点も、特別感があり人気を集めている理由です。ダイヤモンドの評価基準といえば4C(カラット・カラー・カット・クラリティ)をイメージするかもしれません。

しかし、4Cはラウンドブリリアンカットを施したダイヤモンドだけが受ける評価基準です。ほかのカット方法では3C(カラット・カラー・クラリティ)のため、ラウンドブリリアンカットは特別感を味わえるのでしょう。

ダイヤモンドのカット技術の歴史

ダイヤモンドのカット方法は長年にわたる研究を重ねて編み出された努力の賜物です。ここではダイヤモンドのカット技術の歴史を紹介します。

  • ・14世紀|文字を書く道具として使用される
  • ・15・16世紀|カット技術が向上
  • ・17世紀|最初のブリリアンカットが誕生
  • ・18世紀以降|現在のラウンドブリリアンカットへ進化

ひとつずつ見てみましょう。

14世紀|文字を書く道具として使用される

14世紀は、ダイヤモンドは装飾品ではなく、石や木に文字を書く道具として使用されていました。当時はダイヤモンドのカット技術が無かったため、美しい輝きを引き出せなかったのです。

しかし、後にダイヤモンドのカット技術が発見されます。ダイヤモンドの結晶同士を擦り合わせて磨けば、表面に光沢が宿ることがわかったのです。

美しく輝くダイヤモンドの価値は瞬く間に広がり、宝飾品として貴族を中心に取引されるようになりました。

15・16世紀|カット技術が向上

14世紀以降、研磨士はより美しく見えるカット法を編み出すために試行錯誤を繰り返しました。

多くの人の努力の結果、15・16世紀には、エメラルドカットのルーツともいわれているローゼンツカットや、バラの蕾をイメージさせるローズカットなど多くのカット方法が編み出されました。

17世紀|最初のブリリアンカットが誕生

17世紀に入ると、ラウンドブリリアンカットにつながるオールド・マインカットが誕生しました。

オールド・マインカットは、58面もある華やかなカット方法でしたが、正方形のシルエットで、まだラウンドブリリアンカットとは異なる形です。

18世紀以降|現在のラウンドブリリアンカットへ進化

研磨士の長きにわたる努力のおかげで19世紀には、正方形のオールド・マインカットから美しい円を描くラウンドブリリアンカットへ変貌を遂げました

ダイヤモンドの美しさを最大限に引き出すカット法として現在でも使用されています。

その後も研究は続き、ハートシェイプカット・エメラルドカット・マーキスカットなど、数多くのカット法が誕生したのです。

ダイヤモンドカットのグレード(ランク)

ダイヤモンドは、全体のバランス(プロポーション)・対称性(シンメトリー)・研磨レベル(ポリッシュ)の観点から評価します。同じカット法でも品質によってグレードが異なり、以下のように分類されます。

  • ダイヤモンドカットのグレード(ランク)

    ランク 特徴
    Excellent(エクセレント) 3EX-H&C(トリプルエクセレント・ハート&キュービット) ・最高評価のグレード

    ・プロポーション・ポリッシュ・シンメトリーの評価基準全てで最高の評価を獲得

    ・矢とハートの模様が浮かび上がる

    EX-H&C(エクセレント・ハート&キュービット) ・プロポーション・シンメトリー・ポリッシュのいずれかがエクセレントを獲得(エクセレントが2つ以上)

    ・ハート&キューピッドの模様が見える

    Excellent(エクセレント) ・プロポーション・シンメトリー・ポリッシュのいずれかがエクセレントを獲得(エクセレントが2つ以上)
    Very Good(ベリーグッド) ・プロポーションがExcellentの次に理想的
    Good(グッド) ・ほとんどの光を反射するがVery Goodほど反射しない
    Fair(フェア) ・対称性にズレがある
    Poor(プア) ・きらびやかさに欠けている

エクセレントに近いダイヤモンドほど高い評価を意味しており、高価格で取引される傾向です。ダイヤモンドの価格の決まり方は以下の記事をご覧ください。

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ダイヤモンドのカットは、長い年月を重ねて研究されており、今では数多くの種類があります。それぞれ違った特徴を持っているため、好みのカット方法を探してみてください。

また、同じカット法でもグレード分けされており、高品質なダイヤモンドほど高値で取引されています。ダイヤモンド付きのジュエリーを購入するなら、予算に合わせて選ぶとよいでしょう。

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