ロレックスリューズ(龍頭)でできることは?故障が疑われる状態や刻印の意味について解説
「ロレックスリューズでできることが分からない」
「リューズが故障している気がする」
こんな悩みはありませんか?
腕時計のリューズは、ぜんまい巻きや日付・曜日合わせなどで使用する部分です。
ロレックスのリューズには、ブランドを象徴する王冠のマークと刻印があります。
今回は、リューズでできることや故障が疑われる状態や対処法と、刻印の意味について解説します。
<この記事でわかること>
- ・ロレックスリューズの刻印の種類と刻印の関係
- ・リューズの操作方法
- ・故障しないための取り扱い方法
- ・リューズの故障が疑われる状態
- ・リューズの修理費用
目次
ロレックスリューズの種類と刻印の関係性
ロレックスリューズには王冠のマークが描かれており、その下に刻印があります。
刻印は以下のように素材や種類を表しています。
- ・「-」|ステンレス・金無垢
- ・「・」|プラチナ
- ・「・・」|金無垢・ツインロック式リューズ
- ・「・・・」|トリプロックリューズ
- ・「+」「BREVET」|その他
それぞれ見ていきましょう。
「-」|ステンレス・金無垢
ケースやリューズがステンレスもしくは金無垢素材なら「-」マークが付けられます。
デイトナやGMTマスター、デイトジャストのモデルに描かれており、ロレックスの中でも種類の多い刻印です。
「・」|プラチナ
ケースやリューズがプラチナ素材なら「・」マークが付けられます。
プラチナ製のデイデイトやデイジャストやデイトナに採用されています。
プラチナはホワイトゴールドと見た目が似ていますが、刻印を見れば簡単に判別可能です。
「・・」|金無垢・トゥインロックリューズ
金無垢素材やトゥインロックリューズを採用している場合は「・・」マークが付けられます。
トゥインロックリューズとは、防水パッキンが2つ使われた防水性の高いリューズのこと。
金無垢素材のモデルに採用されることが多い傾向です。
金無垢性のデイデイトやデイジャスト、コンビモデルにも採用されています。
「・・・」|トリプロックリューズ
トリプロックリューズなら「・・・」マークが付けられています。
トリプロックリューズはダイバーズモデルとして開発されており、三重構造のパッキンが使用されたタイプです。
サブマリーナーやシードゥエラーなどのスポーツ系シリーズによく見られます。
「+」「BREVET」|その他
王冠の下に刻印自体がないものもあります。
また、「+」「BREVE」と刻印されていることも。
これらは、今の表記が統一される前のアンティークモデルに多く見られます。
「+」マークの由来はスイス国旗だといわれる説がありますが、詳細は分かっていません。
「BREVET」はフランス語で「特許」という意味があります。
ロレックスのリューズでできること
ロレックスのリューズでできることは、以下の4つです。
- ・時計あわせ
- ・日付あわせ
- ・曜日あわせ
- ・ぜんまい巻き
ロレックスのリューズには「引き出し式」と「ねじ込み式」があり、それぞれの開放の仕方が異なります。
引き出し式はリューズをつまんで引き出し、ねじ込み式はリューズを回して開放します。
時計あわせ
時計をあわせる場合は、リューズを開放したあと、さらに2段階引き出します。
※ノンデイトモデルは2段階目がないため、1段階引き出しのみで時計あわせ可能です。
引き出すと秒針が止まるため、リューズを回して時計をあわせます。
※リューズを回す方向は種類によって異なります。
メンズモデルは上方向、レディースモデルやボーイズモデルは下方向に回すのが基本です。
(該当しないモデルもあるため必ず取扱説明書を確認しましょう)
デイトモデルの時計をあわせる際は、午前・午後を間違えないように注意しましょう。
午前・午後の判断基準は、12時を通過した場合に日付が変わるかどうかです。
日付が変わるかを確認したうえで、時計をあわせます。
日付あわせ
日付あわせはリューズを開放し、その後1段階引き出します。
リューズを下方向に回せば日付が変わります。
曜日あわせ
曜日合わせはリューズ開放の後、1段階引き出します。
上方向にリューズを回し、曜日をあわせましょう。
ぜんまい巻き
ぜんまい巻きは、リューズを開放した状態で上方向に回します。
十分にぜんまいを巻くためには、少なくとも25回以上リューズを回す必要があります。
ただし、パーペチュアル(自動巻き)モデルには必要ありません。
ロレックスが故障する5つの原因
ロレックスの故障には、リューズ部分のサビや異物混入などさまざまな原因があります。
ここではロレックスが故障しないための注意点を解説します。
- ・サビる
- ・異物が入る
- ・ネジ山がつぶれる
- ・油が切れる
- ・20~4時の間に日付けを合わせる
大切な時計を長く使うためにも、しっかりチェックしていきましょう。
サビる
リューズがサビて故障につながるケースがあります。
サビの原因には「リューズ部分に汚れが溜まっていた」「リューズの締めが緩く水が入った」ケースが考えられます。
サビてしまったら、早めに修理が必要になるでしょう。
水が入っていた場合、リューズ以外にもサビが広がっている可能性があります。
サビさせないためには、リューズを正しい角度でしっかり締めることが大切です。
リューズを締めるときは、時計を水平に保ったまま、まっすぐにおこないましょう。
異物が入る
リューズ開放時にケースの間に皮脂やホコリが入り、故障に至るケースもあります。
そのまま放置すればリューズが回りにくくなったり、内部にまで異物が入り込んでしまったりする可能性があるため注意が必要です。
異物が入ってしまった際には、歯ブラシや爪楊枝などで手入れしましょう。
ネジ山がつぶれる
ロレックスを長年使っている場合や、リューズの角度をつけて締めてしまうとネジ山がつぶれてしまうことがあります。
この場合、ネジ山自体の交換が必要になるため、修理が必要です。
ネジ山がつぶれないようにするには、まっすぐ丁寧にネジを回しましょう。
日ごろから丁寧な取り扱いが大切です。
油が切れる
長年の使用で部品に塗られている潤滑油が切れ、故障するケースもあります。
油切れにより内部部品が摩耗し、リューズの動きが悪くなる場合があります。
油が切れるのを防ぐには、定期的なメンテナンス(オーバーホール)がおすすめです。
オーバーホールでは潤滑油を塗ってくれるため、リューズをスムーズに回せるようになるでしょう。
Rorex公式サイトでは、10年以内にオーバーホールを受けることをおすすめしています。
※ただし、モデルや使用状況によって頻度は異なります。
20~4時の間に日付けをあわせる
20~4時の間に日付をあわせると故障につながる場合があります。
20~4時の間は「日送り車の爪」が「日付ディスク」に接近している時間帯です。
この時間帯に日付を変更すると、最悪の場合「日送り車の爪」や「日付ディスクの突起」が折れてしまう可能性があります。
日付をあわせる際は、20~4時の間を避けましょう。
ロレックスリューズの故障が疑われる状態
ロレックスリューズの故障が疑われる状態には、以下の3つがあります。
- ・固い・回らない状態
- ・抜けている・折れている状態
- ・空回り・緩い状態
それぞれの詳細を解説します。
固い・回らない状態
リューズが固い・回らなければ、故障を疑った方がよいでしょう。
リューズから異物が入る・サビる・間違った回し方をしている場合に起こる現象です。
無理に動かそうとすると故障する可能性もあるため、修理に出すことを推奨します。
抜けている・折れている状態
リューズが抜ける・折れてしまう場合もあります。
強引に入れようとすると内部を余計に傷つける可能性があるため、何もせず修理を依頼しましょう。
修理に出すまでの間リューズ部分にホコリなどが入らないよう、密封容器などに入れておくと安心です。
空回り・緩い状態
リューズが空回りする・緩い場合も故障が疑われます。
この場合、内部部品の摩耗や破損、潤滑油が切れている可能性が考えられます。
リューズ自体に損傷がなくても、内部に問題が出る可能性もあるため、早めに修理に出しましょう。
ロレックスリューズの修理費用はいくらかかる?
リューズの交換だけなら1万円程度で済みます。
ただし、リューズ交換だけにとどまらない場合はそれ以上の費用が必要です。
正確な費用は時計のモデルや年式、修理の範囲にもよるため、サービスセンターや正規店舗などに問い合わせてみてください。
ロレックス公式:ロレックスのアフターサービス
ロレックスのリューズは優しく丁寧に取り扱おう
今回は、ロレックスのリューズについて解説しました。
時計は精密な機械のため、日頃から丁寧に扱う必要があります。
リューズは、ぜんまいを巻いたり日付あわせなどで使用する重要なパーツ。
リューズを故障させないためにも、「まっすぐにリューズを回す」「ゆっくり回す」「しっかり締める」など、丁寧に使用することを心掛けましょう。