18金刻印(ホールマーク)の見分け方とは?真贋を確かめる確実な方法を紹介
「18金の刻印ってどこにあるの?」
「本物と偽物を見分ける方法はある?」
このような疑問はありませんか?
金の刻印は価値を確かめるうえで重要な要素です。しかし、アイテムによっては見えにくい場所に刻印されているため、みつけられない方もいるのではないでしょうか?
また、刻印があっても見方を知らなければ純度はわかりません。
そこで今回は、18金の刻印を見分ける方法を紹介します。売却を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
<この記事でわかること>
- ・18金刻印の種類と見分け方
- ・真贋の確認方法
- ・売却する方法
目次
18金の刻印とは|見分け方と種類を確認
金製品を購入する際は、刻印を見て純度やブランドの確認をすることが大切です。
ここでは、18金の刻印について見ていきましょう。
- ・刻印の場所
- ・刻印表記の種類
それぞれ紹介します。
刻印の場所
18金刻印の場所はアイテムによって異なり、一般的には目立たない部分にあります。
アイテム |
場所 |
リング |
内側(装着時には見えない) |
ネックレス |
留め金付近(正面からは見えない) |
イヤリング |
ピアス部分(装着時は見えにくい) |
刻印は小さく見落としやすいので、注意が必要です。
刻印表記の種類
18金を表す刻印にはいくつかの種類があります。日本の法律上、刻印は必須ではないため、手作り品や古い商品には刻印がない場合もあります。
刻印の表記(意味)には以下の3つがあります。
- ・18金を意味する刻印
- ・カラーを示す刻印
- ・注意が必要な刻印
ひとつずつ紹介します。
18金を意味する刻印
18金の製品は、純金と他の金属を混ぜて作られています。純度は75%で、以下のような表記があります。
刻印 |
説明 |
K18 |
K(カラット)を用いて24分率で表した刻印。18金を示す一般的な刻印です。 |
750 |
純度を1000分率で表した刻印。金の元素記号を付けて「Au750」と表すこともあります。 |
18KP |
18金プラッボ(Plumb)。プラッボとは「ちょうど」という意味で、純度が18金であることを示します。 |
同じ18金でも、製造された国や時代などによって異なるため見比べてみると良いでしょう。
カラーを示す刻印
金製品は色によっても刻印が異なります。
-
色に合わせた刻印
刻印
カラー
YG
イエローゴールド
WG
ホワイトゴールド
PG
ピンクゴールド
RG・RDG
レッドゴールド
GG・GRG
グリーンゴールド
例えば、18金のホワイトゴールドの場合「K18WG」と表記があります。
注意が必要な刻印
18金製品で注意が必要な刻印があります。
-
注意が必要な刻印
刻印
説明
GP
金メッキを示します。表面だけが金で中身は違う金属のため価値が下がります。
GF・GS・HGE
金張りを示します。厚みのある金層を他の金属に張り付けたもの。表面だけが金で中身は違う金属のため価値が下がります。
GEP
電解金メッキを示し、電気分解して作り出したメッキを使用しています。表面だけが金で中身は違う金属のため価値が下がります。
M
メッキの厚さをM(ミクロン)で表記したものです。1Mや3Mなどと刻印されています。
アトK
18Kのように数字の後ろに「K」がついている製品は、偽物が多い傾向です。すべての製品が偽物というわけではありませんが注意しましょう。
製品の価値を正しく理解するためにも、刻印の意味を知っておくことが重要です。
刻印がつけられている理由
金銀製品の品位証明は、1300年代にイギリスのエドワード一世によって初めて制定されました。
その後、貴金属の品位を証明するために刻印表記が用いられるようになったのです。
日本では、1929年に造幣局によって貴金属製品の品位証明の規則が制定されています。
しかし、表記の制度は任意であり、刻印のない製品もあります。
一方、イギリスやフランスなどでは、品位証明が法的に義務付けられており、厳格な基準が設けられています。
日本と海外の貴金属刻印制度
金製品は海外で製造されるものも多いため、各国の刻印についても知っておくと良いでしょう。
・日本造幣局で認定されるホールマーク
・海外で定められている刻印の制度
それぞれ解説します。
日本造幣局で認定されるホールマーク
日本の金製品に対する刻印(ホールマーク)の制度は、日本造幣局によって管理されています。
日本国旗のデザインが公式マークとして採用されており、製品が日本造幣局の設定した品質基準を達成していることを示します。
日本では刻印の表示が法的に強制されていないため、製造業者が自発的に刻印を施している状況です。
海外で定められている刻印制度
イギリスやフランスでは金製品への刻印が法的に義務付けられています。理由として、粗悪品の流通や盗難被害が多いことがあげられます。
刻印制度がある代表的な国は以下の通りです。
- ・フランス
- ・イギリス
- ・中国
それぞれ見ていきましょう。
フランス
フランスは世界的にも長いジュエリーの歴史を誇り、刻印制度もイギリスと並ぶ最古のものとして広く認識されています。
フランスの金の刻印は、以下のように詳細に分類されています。
- ・国内向け製品に刻印されるマーク
- ・輸出用製品に刻印されるマーク
- ・輸入金製品に刻印されるマーク
これらの刻印は、フランスの制度に準じて厳密に管控されています。
フランスでは、金製品の品位を表現するホールマークとして、主にワシの頭部のイメージが使用されます。
刻印のデザインは時代とともに変化し、製品が制作された大体の時期を特定することが可能です。
イギリス
イギリスのホールマーク制度は極めて厳格な管理体制の下で運営されています。
すべての貴金属製品に対して、法的に定められた刻印表記が必須です。
歴史は1300年代まで遡り、当時ロンドンの「Goldsmiths’ Hall」で貴金属の鑑定や刻印作業が行われていたことから「ホールマーク」の名称が生まれました。
イギリスのホールマークは単なる素材名や純度だけに留まらず、検査を実施した年代、地域、さらには生産者までが詳細に分けられています。
そのため、ホールマークからさまざまな情報を読み解くことが可能です。
長い歴史を持つイギリスのホールマーク制度は、これまで多くの人々から厚い信頼を寄せられています。
中国
中国で利用される刻印は主に漢字で表記されます。
それぞれの純度に対応する表記は以下の通りです。
刻印 |
純度 |
K24 |
万足金 |
K22 |
千足金 |
K20 |
足金 |
しかし、中国圏の刻印に対しては注意が必要です。理由は、含有量の金が純金に満たない「シナ金」と呼ばれるものの可能性があるからです。
「シナ金」は黄色味を帯びており、万足金と刻印が打たれていても、実際の金の純度は22金程度やそれ以下のこともあります。
18金の刻印があっても本物だと安心できない場合がある
18金の刻印があっても、必ずしも本物とは限りません。市場には偽造品も存在し、純度や品質は見た目だけで判断するのは難しいのが現状です。
刻印自体も偽造可能であり、見た目や重さだけでは本物かどうかの判断が難しいケースも少なくありません。
また、金属の混合比率により金の色が変わるため、18金でも色によって価値が変わる場合もあります。
例えば、ピンクゴールドやホワイトゴールドなどは他の金属が混ぜられて色をつけられているため、純度が18金でも他の金属の割合により価値が変わることがあります。
刻印の有無に関わらず『買取むすび』は正確に査定可能
今回は、18金刻印の種類や見分け方について紹介しました。
刻印を確認することで、金の純度や生産国、製造された年代などさまざまな情報が読み取れます。
しかし、金には精巧な偽造品が多く出回っているのが現状です。そのため、刻印だけでは本物かどうか見極めることは難しいといえるでしょう。
『買取むすび』では、専用の機械を用いて貴金属の査定が可能です。熟練の鑑定士が厳密に商品をチェックし、適正な価格で買取しています。
18金製品が本物であるかどうかの判断もできるため、真贋を確かめたいときはぜひお気軽にご利用ください。