執筆:
買取むすび 編集部
青磁・白磁の違いを徹底解説|魅力や歴史・高価買取のポイントも紹介
「青磁と白磁の違いを知りたい」
「所有している磁器を高く売りたい」
このように考えてはいませんか。
一見すると似ているように見えますが、青磁・白磁はそれぞれ独特の魅力を持ち、色味や質感、歴史的背景など、知れば知るほど奥深い世界が広がります。
本記事では、青磁と白磁の違いを解説するとともに、魅力や歴史についても紹介します。
また、高価買取のポイントにも触れるため、売却を検討中の方もぜひ参考にしてみてください。
目次
青磁・白磁とは?違いを解説

青磁と白磁はいずれも中国を起源とする磁器を指します。主な違いは下表にまとめました。
-
青磁と白磁|主な違い
青磁
白磁
発祥時期
紀元前14世紀頃
6世紀頃
素材
微量の鉄分を含む粘土
鉄分をほとんど含まない純白の粘土
外観
青緑色(翡翠色)
純白(象牙色)
耐久性
低い
(ヒビ割れが見られる場合あり)
高い
(ヒビ割れがほとんどなし)
主な用途
茶道具や装飾品・花器など
日用品(食器・花器)の素地
日本への伝来
11世紀頃(平安時代以降)
16世紀末(文禄・慶長の役
|1592~1598年)以降
青磁が先に発祥し、青磁の技術を引き継ぐ形で生まれたのが白磁です。また、青磁・白磁の中間的な焼き物に、「青白磁」があります。
青白磁に厳密な定義があるわけではなく、釉薬(ゆうやく)に含まれた微量な鉄分によって、淡い青みを帯びたものを指します。
例えば、白磁に厚く釉薬をかけた部分が青みを帯びている場合もあり、青磁と白磁の特徴を併せ持つ曖昧さが青白磁の特徴といえるでしょう。
青磁・白磁の発祥と発展
本章では、青磁と白磁のはじまりと、どのように発展したかを解説します。
- ・紀元前14世紀頃からはじまる青磁の歴史
- ・青磁製造技術をベースに6世紀頃に生まれた白磁
青磁から見ていきましょう。
紀元前14世紀頃からはじまる青磁の歴史
青磁の起源は、紀元前14世紀頃の殷時代の中国に遡ります。時代ごとの主な特徴を下表にまとめました。
-
青磁の歴史|時代ごとの特徴
時代
地域・窯元
特徴・出来事
殷時代(紀元前14世紀頃)
中国・各地
植物灰を釉薬に使った「原始青磁」が登場。草色に近い色味が特徴。
後漢〜西晋(1~3世紀)
中国・各地
技術が進化し、青緑色の発色が可能に。
唐代(7~10世紀)
越州窯
「秘色青磁」と呼ばれるオリーブ色の美しい青磁が誕生。海外輸出も盛んになる。
宋代(10~13世紀)
汝窯・耀州窯・南宋官窯・龍泉窯など
青磁の黄金期。精緻で格調高い名品が多数生産され、宮廷用の高級磁器として重宝。
元代以降
景徳鎮窯(染付磁器の台頭)
青磁の生産は次第に衰退。代わりに染付(青花)磁器が主流となる。
殷時代には、植物灰を用いた灰釉(かいゆう)と呼ばれる釉薬を特徴とした「原始青磁」が製造されました。
当初は草色に近く、後漢から西晋の時代(1~3世紀)にかけて技術が進化し、青緑色の発色が可能になりました。
唐代(7~10世紀)には「秘色青磁」と呼ばれるオリーブ色の青磁が誕生し、世界中に輸出されるなど高い評価を得ています。
青磁は宋代(10~13世紀)に黄金期を迎え、北宋では「汝窯(じょよう)」、南宋の「龍泉窯(りゅうせんよう)」などが栄え、数々の名品を製造しました。
特に龍泉窯は宮廷用として青磁の最上品とされ、「砧(きぬた)青磁」などの明るい青緑色の作品は日本にも輸入されています。
元代以降、景徳鎮窯で染付磁器(青花)が台頭し、中国での青磁の生産は次第に衰退します。しかし、日本や朝鮮半島では引き続き高く評価され、製造が続けられています。
青磁製造技術をベースに6世紀頃に生まれた白磁
白磁の起源は6世紀頃、中国北斉時代に誕生しました。
白磁は青磁製造技術を基盤としており、白い胎土(粘土)に無色透明の釉薬を施すことで純白の外観を実現した焼き物です。
唐代(7~10世紀)には邢州窯(けいしゅうよう)や定窯(ていよう)で白磁が本格的に生産され、特に定窯では象牙色を帯びた美しい白磁が製造されました。
北宋時代には定窯がさらに発展し、純白で硬質な胎土と透明釉を組み合わせた多くの名品が生み出されました。
この時期には青白磁「影青」も登場し、景徳鎮で大量生産されるようになっています。
元代以降、白磁は染付や彩色技術と結びつき、「青花」や「五彩」といった装飾陶器の素地としても利用され始めます。
明清時代には景徳鎮が中心となり、大量生産によって日用品としても普及し、現代にも受け継がれています。
材料と外観・質感
青磁・白磁の外観や質感について、細かく見ていきましょう。
- ・光の加減によって青から緑へ変化する青磁
- ・純白で滑らかな光沢を放つ白磁
一つずつご紹介します。
光の加減によって青から緑へ変化する青磁
青磁の製造には、微量の鉄分を含む粘土を使用します。
青色から緑色に発色する青磁釉にも鉄分が含まれており、焼成時にこれらの鉄分が酸化することで独特の青緑色が表れるのです。
独特の青緑色は、時に「翡翠」のような透明感や深みがあり、高級感と清涼感を醸し出します。
青磁には微妙な色調の変化や、「貫入(かんにゅう)」と呼ばれる細かなヒビ模様が現れ、青磁ならではの風合いとして評価されます。
純白で滑らかな光沢を放つ白磁
白磁は、鉄分をほとんど含まないカオリンなどの純白の粘土を使用して製造します。
素地に透明または半透明の釉薬をかけ、高温で焼成することで純白や乳白色・象牙色の美しい仕上がりになるのです。
青磁と異なり、貫入が見られることは少なく、滑らかな質感を持ち、光を通すほど薄く作られます。
透明感のある白ベースの色調を持つため、装飾や絵付けに適しているのも大きな特徴です。
文化的価値と用途
青磁・白磁の製造技術は共通していますが、文化的価値と用途が大きく異なります。
- ・青磁|高貴な人々から珍重される
- ・白磁|日常生活に深く根付く
それぞれ、見ていきましょう。
青磁|高貴な人々に珍重される
青磁は「還元焼成(かんげんしょうせい)」と呼ばれる特別な技術で、釉薬や焼成の条件によって発色が変化します。
青磁の翡翠を思わせる色合いは独特の美しさを持ち、古代中国では「翡翠の美」と称され、権威や高貴さの象徴として皇帝や宮廷・貴族に愛されました。
日本へは平安時代に伝来して以降、貴族文化や茶道と結びつき、茶道具としても珍重されました。
侘び茶の精神を反映した「珠光青磁」など、茶人たちによって評価される品々が生まれ、格付けが行われるほど重要視されたのです。
壺・瓶・碗・皿など多様な形状で製作され、宮廷や貴族の邸宅を飾るための装飾品としても使用されました。
白磁|日常生活に深く根付く
白磁は鉄分を含まない白い素地に透明釉薬を施すことで純白を実現し、清楚で洗練された美しさから「完璧な美」として評価されています。
日本には17世紀初頭に伝わり、中国や朝鮮の技術を基盤としながら、日本独自の侘び寂びや禅思想と結びつきました。
そして、シンプルで静謐な美しさが茶道や日常生活に深く根付き、日本独自の白磁文化へとつながりました。
耐久性の高い白磁は日本人の生活と文化に溶け込み、日常生活に欠かせないものになっています。
青磁・白磁の世界史|有田焼との関係とは?

中国で誕生した青磁と白磁は、世界中に輸出され各地の焼き物文化に大きな影響を与えています。本章では、青磁・白磁が世界に与えた影響と、日本の有田焼との関係を解説します。
- ・青磁・白磁の世界史
- ・青磁・白磁と有田焼
一つずつ、見ていきましょう。
青磁・白磁の世界史
青磁と白磁は、中国陶磁器の中でも特に重要な位置を占めています。前述どおり、青磁は唐代に発展し、宋代には越州窯などで高品質な作品が製造されました。
一方、白磁は北斉時代(550~577年)に初めて登場し、隋・唐時代に邢州窯で発展した磁器です。宋代以降では定窯や景徳鎮窯が中心となり、特に景徳鎮では青白磁も製造されました。
これらの陶磁器は中国国内のみならず、シルクロードや海上貿易を通じてアジアやヨーロッパにも輸出され、西洋でも高く評価されました。
例えば、世界的に有名なマイセン磁器は、景徳鎮窯の白磁技術を模倣してヨーロッパではじめて硬質磁器の製造に成功しています。
日本でも影響を受け、有田焼などの国内陶磁器産業が発展するきっかけとなりました
青磁・白磁と有田焼
有田焼は1616年、佐賀県有田町で始まりました。
豊臣秀吉の朝鮮出兵時に日本に渡来した朝鮮人陶工・李参平(日本名:金ヶ江三兵衛)による泉山(現在の有田町東部)での白磁鉱(陶石)の発見が有田焼のきっかけです。
李参平は泉山近くに天狗谷窯を開き、泉山の陶石を用いて日本初の白磁器を焼き上げました。
彼の技術と努力が、日本における磁器製造の基盤を築き、有田焼の発展を促進したとされます。李参平は有田町で「陶祖」として尊敬され、陶山(すえやま)神社の祭神として祀られています。
【Q&A】青磁・白磁についてよくある質問

青磁・白磁のよくある4つの質問を解説します。
Q.青磁と白磁に価値はありますか?
Q.青磁と白磁はどちらが上ですか?
Q.青磁で有名なものは何ですか?
Q.青磁や白磁は電子レンジで温められますか?
一つずつ、見ていきましょう。
Q.青磁と白磁に価値はありますか?
A.青磁と白磁は、その美しさと技術的な完成度から骨董品として非常に高い価値を有しています。特に、有名作家の作品や希少な窯元の作品は、市場に出れば高額で取引されています。
例えば、井上萬二(白磁の人間国宝)の作品や諏訪蘇山(青磁の第一人者)の作品は、数十万円から百万円以上で取引されるケースもあるのです。
Q.青磁と白磁はどちらが上ですか?
A.青磁と白磁のどちらが「上」かは、評価基準や文化的背景によって異なります。それぞれに独自の美しさと価値があり、一概に優劣を決めるのは難しいためです。
青磁はその独特な色彩や、日本においては茶道文化との深いつながり、中国では色合いが翡翠と似ていることから中国の皇帝・皇族から特に好まれました。
そのため、芸術品として評価されるケースが多く見られます。一方白磁は、透明感のある美しさと実用性から広く親しまれ、現代においても人々の営みに不可欠な「日用品」となっています。
Q.青磁で有名なものは何ですか?
A.青磁の有名な作品として、国宝に指定されている2作品を紹介します。
青磁鳳凰耳花生(せいじほうおうみみはないけ)は、南宋時代に制作された龍泉窯の「砧青磁」の代表作で、国宝・重要文化財に指定されています。
青緑色の釉薬が美しく、素地が透けて見える穏やかな光沢が特徴的な作品です。
汝窯(じょかん)の青磁水仙盆(せいじすいせんぼん)は、北宋時代の汝官窯で製造されました。
雨がやんで空が晴れ渡るさまを表す「雨過天青」と称される、穏やかな水色が印象的な作品です。世界最高峰の青磁の一つで、大阪東洋陶磁美術館に所蔵されています。
Q.青磁や白磁は電子レンジで温められますか?
A.白磁は磁器の一種であり、吸水性が低く耐久性が高いため、基本的に電子レンジが使えます。青磁も同様に磁器であるため、通常は電子レンジが使用できますが、以下の点は注意が必要です。
金彩や銀彩、プラチナ装飾が施されている場合、電子レンジでは火花が発生するケースがあります。
また、上絵付けはマイクロ波を吸収しやすいため、電子レンジを使うと変色や破損のリスクが高まります。ヒビや傷がある器は、加熱中にさらに破損する可能性があるため使用しない方がよいでしょう。
このように、青磁は「電子レンジ対応」や「Microwave Safe」と記載されているか確認し、記載がある場合のみ電子レンジを使用するのが無難です。
また、冷蔵庫から出したばかりの器を直接電子レンジで加熱すると、急激な温度差で割れるリスクがあるため、常温に戻してから使用してください。
青磁・白磁を高く売却するためにできること

所有している青磁・白磁を売却する場合、以下のポイントを意識すれば査定アップにつながります。
- ・保存状態を良好に保つ
- ・付属品は捨てずに保管する
- ・青磁・白磁情報にアンテナを張る
- ・信頼性の高い買取専門店に売却する
- ・状態が悪くても諦めない
保存状態から見ていきましょう。
保存状態を良好に保つ
青磁・白磁はヒビや欠け、汚れがあると査定額が大幅に下がる可能性があります。陶磁器は繊細なため、保管方法と保管場所には注意が必要です。
保管時は、共箱(元の箱)がある場合は使用し、ない場合は布や梱包材で丁寧に包みます。その上で、湿気や直射日光を避け、高温多湿にならない環境で保管するとよいでしょう。
付属品は捨てずに保管する
青磁・白磁の付属品は、なるべく捨てずに保存しておくのが重要です。
付属品は、陶磁器の価値を証明する重要な要素となり、買取価格に影響するためです。陶磁器の付属品を下表にまとめました。
| 共箱(外箱) | 陶磁器を保管するための木箱。作家の署名や製造時期が記載されている場合もあります。作品の真贋を証明する重要な要素であり、買取価格に大きく影響します。 |
| 鑑定書・証明書 | 作品の価値や真贋を裏付ける書類で、特に高額査定を狙う際には重要です。 |
| 仕覆(しふく) | 茶道具などに使われる専用の布袋で、見た目や保護機能が評価されます。 |
これらに加え、購入時の袋や作品に関する情報が記載された小冊子や紙片も付属品と見なされます。特に共箱や鑑定書は、作品が本物であることを証明するものです。
再販時の需要を高めるため、査定額のアップにつながるため、たとえ劣化し傷んでいても、必ず一緒に査定に出してください。
青磁・白磁情報にアンテナを張る
青磁や白磁の情報に注目するのもポイントです。青磁や白磁は、特に希少なデザインや古い時代の作品が高く評価される傾向にあります。
また、有名作家や重要無形文化財保持者(人間国宝)の作品も、高額査定が期待できるでしょう。
所有している青磁・白磁の情報を調べ、アンテナを張って情報を取得すると、おおよその相場や市場での人気が把握できます。
査定額の妥当性の判断材料になるため、適正価格で売却しやすくなる点もメリットです。
状態が悪くても諦めない
青磁と白磁は非常に長い歴史を持つため、受け継がれた品や、倉庫で見つかった磁器などにダメージがあるケースは少なくありません。
ダメージが大きいと、売却をためらう場合もあるでしょう。しかし、一部の業者では傷や汚れがある製品でも、問題なく買取しています。
状態が悪くても自己判断で諦めずに、査定に出して見るのがおすすめです。
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買取実績が豊富な買取専門店に売却する
青磁・白磁の売却先は、買取実績が豊富な買取専門店を選ぶと、適正価格がつきやすくなります。
買取実績を重視すべき理由は、以下3つです。
- ・真贋や価値の見極めが難しい
- ・製品によって仕上がりにばらつきがある
- ・生産記録がないケースが多い
一つずつ、見ていきましょう。
真贋や価値の見極めが難しい
陶磁器には贋作が存在する場合もあり、真贋の見極めには専門的な鑑定眼が欠かせません。贋作を本物と誤認すると損失を招くため、鑑定士は慎重にならざるを得ません。
従って、真贋不明の場合には価値を低く見積もる可能性があるのです。
また、陶磁器は状態(欠け、ヒビ割れ、汚れなど)が査定額に大きく影響します。金継ぎなどの修理履歴も査定に影響するため、状態を正確に評価するには鑑定士の経験と知識が重要になります。
製品によって仕上がりにばらつきがある
陶磁器は大量生産されることが多い一方、手作業で絵付けや形作りが行われるため、個々の製品の仕上がりにばらつきがあります。
また、窯で焼く工程では縮みや色の違いが生じることが許容されており、工業製品のように規格が厳密に統一されていません。
製品ごとに異なる形や色、絵付けのバランスなども査定額に影響するため、陶磁器の取り扱いが多い買取店でなくては適正査定が難しくなります。
生産記録がないケースが多い
陶磁器は古いもの、有名作家のものが価値は高い傾向にあります。
しかし、陶磁器の生産に関する詳細な記録が残されていない場合が多く、特に古いものではその年代や窯元の特定が困難です。
一部の陶磁器は1,000年以上前に作られたものもあり、歴史的背景を正確に理解するには高度な知識が必要になります。
青磁・白磁を売るなら『買取むすび』へ

青磁・白磁は歴史が深く、製品の特徴も幅広いため、適正な査定には経験豊富な鑑定士による鑑定が必要です。
そのため、青磁や白磁の売却は、買取店のホームページで買取実績を確認し、実績数が多い店に依頼するとよいでしょう。
買取実績が豊富な業者であれば海外ルートも活用して高額買取が期待できるメリットもあります。
また、取扱品目が多い買取業者の場合、青磁・白磁と共に不要品を一緒に査定に出すと、査定アップなどにつながるため、より高く・お得な売却が可能になります。
買取実績が豊富な店をピックアップした上で、複数の業者で査定を受け、査定額を比較してみてください。
所有している青磁・白磁のおおよその価値がわかれば、納得感を持って売却できるでしょう。
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まとめ:青磁と白磁の違いを理解して高価買取につなげよう

『買取むすび』では、青磁・白磁をはじめとする陶磁器や骨董品を積極的に買取しています。
付属品がなかったり、欠けやヒビなど状態が悪かったりする場合も、積極的に査定・買取しています。査定後キャンセルも無料のため、ぜひ一度査定を依頼してみてください。
