執筆:
買取むすび 編集部
中国絵画の特徴|有名な中国人の画家や価値の高い作品を『買取むすび』が解説

「有名な中国絵画が知りたい」
「有名な画家は誰?」
このように考えていませんか?
中国絵画は、紀元前3000年以上前の先史時代から存在していると考えられています。現存するものは希少性から高値で取引される傾向です。
また、中国人の画家によって制作された近代の絵画も中国絵画と呼ばれており、同様に高い価値がつけられています。
この記事では、有名な中国絵画や中国人の画家を紹介します。価値のある中国絵画の特徴も解説するため、購入を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
目次
中国絵画の特徴
中国絵画とは、中国で描かれた絵画の総称であり、歴史は非常に長く先史時代にまで遡るとされています。
宮廷画家や文人画家など多様な画家たちによって画法が展開され、水墨画のように墨の濃淡で表現する技法や、繊細な筆致で花鳥や人物を描く工筆画などが代表的です。
自然・人物・歴史的な物語などが題材として扱われる傾向もあります。
中国絵画の魅力は、奥深い精神性や洗練された美意識にあります。筆の運び一つひとつに画家の感情や思想が込められており、鑑賞するほどに新たな発見があるでしょう。
悠久の歴史の中で育まれた独自の文化や哲学が、絵画を通して現代に伝えられているのも中国絵画ならではの特徴です。
有名な中国人の画家
中国絵画を手掛けた作者は数多く存在します。長い歴史の中で、卓越した技術と独創的な表現で人々を魅了してきた画家は数え切れません。
その中でも特に名を知られている画家は以下のとおりです。
- ・顧愷之(コ・ガイシ)
- ・斉白石(セイ・ハクセキ)
- ・呉昌碩(ゴ・ショウセキ)
- ・呉道玄(ゴドウゲン)
- ・王一亭(オウ・イッテイ)
彼らの作品は後世の画家に大きな影響を与えたため、中国絵画の歴史において重要な意味を持っています。ひとりずつ見てみましょう。
顧愷之(コ・ガイシ)
顧愷之は、348年頃に生まれたとされる画家です。彼の絵画は初期中国人物画の最高点と評価されており、文学・書道にも才能を発揮していため「三絶」と称されました。
三絶とは「詩や画などの分野において秀でており横に並ぶものがいない」という意味の語です。
真筆とされる作品は現存数が少ない傾向ですが、模写や特徴的な画風を伝える作品がいくつか残っています。
なかでも「女史箴図巻(じょししんずかん)」は有名で代表作のひとつです。道徳的な教訓を女性に説く内容を描いており、傑作とされています。
斉白石(セイ・ハクセキ)
斉白石は、1864年に湖南省湘潭で生まれました。木彫り職人として生計を立てていましたが独学で絵画を学び始め、やがて中国近代絵画の巨匠と呼ばれるようになりました。
花鳥・魚介・昆虫などを鮮やかな色彩と独特のユーモラスな筆致(ひっち)で描く作風が特徴です。代表作として「墨エビ」「白菜図」「山水十二屏」などが挙げられます。
呉昌碩(ゴ・ショウセキ)
呉昌碩は、1844年に浙江省安吉で生まれました。画家としてだけではなく、書家や篆刻家(てんこくか)としても有名です。
力強く自由な筆致と、金石文字のような重厚な筆の運びが特徴であり、梅・蘭・竹・菊などの四君子や、写実的な花卉図などを得意としました。
代表作として「杏花図」「墨梅図」などが知られています。
呉道玄(ゴドウゲン)
呉道玄は、唐の時代に活躍した著名な画家です。生年や出自については諸説ありますが、画家として宮廷に仕え、多くの壁画や人物画を手がけました。
彼の絵画は、躍動的で自由な筆致が特徴です。代表作のひとつである「呉帯当風(ごたいとうふう)」は、衣服の線が風になびくように見え、動きが見られる絵画として知られています。
宗教的な主題、特に仏教や道教に関する壁画を多く制作し、その壮大さと写実性は人々を魅了しました。
王一亭(オウ・イッテイ)
王一亭は、1867年に浙江省呉興で生まれました。裕福な家庭に育ち、若い頃から絵画に親しんでいたと考えられています。
上海に移住後、ビジネスで成功を収める一方で精力的に絵画の制作に携わりました。呉昌碩に師事し、自由で力強い筆致を受け継いでいます。
代表作として知られているのは「王一亭(おういってい)書画集」や「白龍山人詩稿(はくりゅうさんじんしこう)」などです。
現代を代表する中国画家
中国絵画の歴史を築いてきた偉大な画家は数多く存在します。しかし、その偉業は過去のものだけではありません。
現代においても独自の表現によって世界中から高い評価を受けている画家は大勢います。そのなかでも特に注目を集めているのは以下のとおりです。
- ・張曉剛(ジャン・シャオ・ガン)
- ・徐震(シュー・ジェン)
- ・潘天寿(ハン・テンジュ)
ひとりずつ解説します。
張曉剛(ジャン・シャオ・ガン)
張曉剛は、1958年に雲南省昆明で生まれました。四川美術学院で絵画について学び、卒業後は西洋芸術研究振興委員会のメンバーとして芸術活動を展開しました。
代表作として知られるのは「血縁シリーズ」です。赤い糸で繋がれた肖像画が特徴的に描かれたこの作品は、家族写真からインスピレーションを受けたといわれています。
世界各地で作品が展示されており、中国美術を代表する画家のひとりとして多くの注目を集めています。
徐震(シュー・ジェン)
徐震は、1977年に上海で生まれました。多様な表現方法を扱い、絵画・彫刻・映像・インスタレーションなど多岐にわたる作品を制作しています。
2013年には「MadeIn Company」といったブランドを設立しました。アートの制作はもちろん、新しい文化の発展に注力したブランドとして今でも話題を集めています。
潘天寿(ハン・テンジュ)
潘天寿は、1897年に浙江省寧海で生まれました。浙江省立第一師範学校で美術教育を受けた後、上海美術専門学校などで教鞭を執っていた経緯があります。
大胆な構図と力強い筆致による筆致が特徴で「午睡」や「黄山松図」が有名です。名著である「中国絵画史」や「中国書法史」などを残しており、世界中から高い評価を受けています。
有名な中国画家一覧
前の章で紹介した他にも、中国を代表する絵画を手がける作家は多数存在します。有名な中国画家を下表にまとめたため、ぜひご覧ください。
-
あ行
- 愛新覚羅毓峨
- 愛新覚羅連経
- 愛新覚羅恒懿
- 伊孚九
- 逸然性融
- 尉遅乙僧
- ウン寿平
- 于右任
- 易熹
- 閻立本
- 王維
- 王一亭
- 王概
- 王セン
- 王鐸
- 王フツ
- 王冕
- 王蒙
- 王石谷
- 王時敏
- 王原祁
- 王雪涛
- 翁同龢
-
か行
- 何家英
- 何紹基
- 夏珪
- 関山月
- 賀萬里
- 関良
- 華涌
- 郭煕
- 郭忠恕
- 管平湖
- 韓幹
- 顔輝
- 徽宗
- 金大偉
- 虚谷
- 金農
- 金延標
- 徽宗皇帝
- 郭峰
- 荊浩
- 倪サン
- 乾隆帝
- 啓功
- 康煕帝
- 顧ガイ之
- 高奇峰
- 呉昌碩
- 呉湖帆
- 顧正誼
- 黄永玉
- 呉鎮
- 呉彬
- 呉道玄
- 呉作人
- 呉冠中
- 胡ビ
- 江稼圃
- 江寒汀
- 項元ベン
- 高剣父
- 黄公望
- 黄士陵
- 黄賓虹
- 黄冑
- 弘仁
- 黄賓虹
-
さ行
- 薩都剌
- 常玉
- 謝赫
- 謝春林
- 朱彝尊
- 祭国強
- 査士標
- 周維郷
- 徐渭
- 徐悲鴻
- 徐熙
- 上官周
- 常書鴻
- 焦秉貞
- 任頤
- 沈周
- 秦祖永
- 沈南蘋
- 沈周
- 徐世昌
- 斉白石
- 石濤
- 薛稷
- 銭選
- 宣徳帝
- 銭松嵒
- 曽鯨
- 宋迪
- 曹不興
- 宋文治
- 孫君沢
- 曽国藩
-
た行
- 戴熙
- 戴逵陳丹青
- 趙楷
- 張キ
- 張萱
- 趙左
- 趙之謙
- 張秋穀
- 趙叔孺
- 張凡
- 趙孟フ
- 張大千
- 陳逸舟
- 陳貴平
- 陳継儒
- 陳賢
- 陳玄興
- 陳コウ
- 陳衡恪
- 陳洪綬
- 陳樹人
- 陳半丁
- 陳鴻寿
- 陳逸飛
- 張善孖
- 諸葛志潤
- 丁雲鵬
- 程十髪
- 鄭虔
- 鄭燮
- 程履端
- 都本基
- 湯貽汾
- 唐寅
- 董其昌
- 董浩
- 独立性易
- 董寿平
-
な行
- 丹羽ジャコベ
-
は行
- 馬遠
- 范曾
- 莫是龍
- 八大山人
- 白雪石
- 范道生
- 費漢源
- 費晴湖
- 傅山
- 方力鈞
- 封加梁
- 文嘉
- 文徴明
- 溥傑
- 傅抱石
- 米フツ
- 辺寿民
- 方西園
- 蒲作英
- 包世臣
-
ま行
- 牧谿
-
や行
- 楊維テイ
- 楊道真
-
ら行
- 李思訓
- 李成
- 李公麟
- 劉希
- 劉斯奮
- 凌文淵
- 梁楷
- 陸治
- 李鱓
- 李士達
- 李苦禅
- 李鴻章
- 李可染
- 林良
- 林風眠
- 陸厳少
- 劉海粟
- 林則徐
- 郎世寧(ジュゼッペ・カスティリオーネ)
価値の高い有名な中国絵画
数ある中国絵画のなかでも、特に高い価値を持ち、その名が広く知られている作品がいくつも存在します。本章では有名な以下の作品について解説します。
- ・山水十二屏(さんすいじゅうにへい)
- ・風壑雲泉図(ふうがくうんせんず)
- ・孔子像(こうしぞう)
それぞれ見てみましょう。
山水十二屏(さんすいじゅうにへい)
「山水十二屏」は、中国の著名な画家である斉白石によって描かれた作品です。「山水十二屏」は、彼の作品のなかでも大規模なものであり、雄大な山々の風景が12枚の屏風に描かれています。
それぞれの屏風には四季折々の美しさが繊細に表現されており、見る人を独特な世界観へ引き込むでしょう。
力強い筆致と鮮やかな色彩は世界中から高い評価を受けています。美術的価値はさることながら、歴史的価値のある資料としても重要視されている作品です。
風壑雲泉図(ふうがくうんせんず)
中国の著名な画家「米芾(べいふつ)」によって描かれた水墨画です。
湿り気の感じられる空気のなか、勢いよく動く雲の流れが描かれています。さらに谷を流れ落ちる泉の様子が詩のように美しく表されている点も特徴です。
墨の濃淡を自由に使いこなして絵に奥行きを出しており、個性的な筆致が表れているといえるでしょう。
孔子像(こうしぞう)
中国の思想家である孔子(こうし)の姿を描いた絵です。孔子像は特定のひとりの画家によって描かれたものではなく、歴史を通じて多くの人が描いています。
そのなかでも呉道玄の手がけた作品は立体感や躍動感が巧みに表現されており、後世の画家に多くの影響を与えました。
価値のある中国絵画の特徴
中国の絵画のなかには、数百万円という高い価格で売買されるものも珍しくありません。価値のある中国絵画には、いくつか共通する特徴があります。
価値のある絵画の特徴は以下のとおりです。
- ・著名な作者の作品
- ・保存状態が良好
- ・鑑定されている
- ・直筆の作品
- ・付属品が揃っている
ひとつずつ解説します。
著名な画家の作品
著名な画家が描いた絵はそれだけで価値が高くなる傾向があります。有名な画家の作品には多くの人が興味を持ち、所有欲をそそるため需要が高く高値で取引されるのです。
コレクターのなかには価値の上昇を予想して投機目的で購入する人もいます。
また、著名な画家の手がけた作品は時代や文化を知る手がかりとなる場合もあります。歴史的に重要な資料という点も価値を上げる要因といえるでしょう。
保存状態が良好
傷みが少なく、きれいな状態の中国絵画は高値で取引されます。反対に状態が悪いものは著名な画家のものであってもマイナス要素となり、価値を下げかねません。
特に水墨画のように、墨と紙で描かれた絵は光に弱く、長い間光に当てていると色が変わったり、紙がもろくなったりします。
また、湿気が多い場所や乾燥した環境下では、シミができたりひび割れたりする可能性もあるでしょう。
そのため、価値のある中国絵画は、高温多湿で日光の当たる場所での保管はおすすめしません。
鑑定されている
中国絵画は、歴史的価値があることから贋作や偽物も市場に多く出回っています。そのため、専門機関で鑑定されたものは信頼の置けるものとして高値で取引される傾向です。
素人の目では、本物と偽物を見分けるのは難しい場合があります。本物にそっくりな偽物は、オリジナルに近い価格で売られているケースも見られます。
偽物と知らずに購入してしまえば、大きな損失は免れません。そのため、購入する際は信頼できる店舗を利用する必要があります。
直筆の作品
作者本人の直筆である中国絵画は、印刷されたものや他の人が模写した作品と比べて、価値が高くなります。
世界にひとつしかないオリジナルの作品のため希少価値が高く、高値で取引されているのです。
ただし、絵画に作者の名前が書かれていても、本人の直筆であるとは限りません。残念ながら、偽物のサインを入れてあたかも本物であるように見せている贋作も存在します。
そのため、名前が書かれているだけで本物か否かを判断するのではなく、専門家による鑑定を受けるのがおすすめです。
付属品が揃っている
価値のある中国絵画は、作品本体だけでなく、収納する箱や画家の署名や印が押された書類などの付属品が揃っている点も重要な要素となります。
付属品は、本物を証明する手がかりとなるだけでなく、付属品もセットで作品として価値があるためです。
付属品の有無は買取価格にも影響を与えます。そのため、価値の高い絵画が欲しい方は付属品の有無も確認するとよいでしょう。
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有名な作者の手がけた中国絵画は価値が高い
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