床の間に飾る掛け軸の種類とは|風水的によい絵柄や選び方・飾り方を解説

「床の間に飾る掛け軸は何がいい?」
「風水的にいい掛け軸の種類が知りたい」
このように考えていませんか?
掛け軸の絵柄は数多くあり、季節や慶事によって飾るものもあれば、縁起が良いといわれている種類もあります。床の間に飾ることで家相が良くなったり、開運が期待できたりするため、掛け軸の種類について知りたい方も多いでしょう。
この記事では、風水の観点で効果があるとされる掛け軸の絵柄を紹介します。床の間が風水にもたらす影響や掛け軸の飾り方も解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
掛け軸と風水・開運について
掛け軸は、絵柄や飾る場所によって開運効果を引き出せるアイテムです。
掛け軸には神仏や龍神などの縁起物が描かれているものもあり、開運効果をもたらすと考えられています。風景画なども掛け軸として飾られており、縁起の良い絵柄を選べば運気アップが期待できるでしょう。
風水では、開運掛け軸の絵柄によって適した方位があると考えられています。例えば、赤富士を描いた掛け軸は「南」や「東」に飾ると効果的とされ、虎の掛け軸は金運を象徴する「西」に飾るのが良いとされています。
掛け軸は単なる装飾品ではなく、風水・開運と深く関わりのあるアイテムです。家の運気については以下の記事でも解説しているため、ぜひご覧ください。
床の間と掛け軸の基本知識
風水の観点でより良い効果を得るために、床の間や掛け軸についての知識を得ておくのは良いことです。本章では以下の点を解説します。
- ・床の間とは
- ・掛け軸とは
それぞれ見てみましょう。
床の間とは
床の間は和室に設けられた一段高い空間で、歴史は奈良時代にさかのぼります。元々は身分の高い人が座るための神聖な場所として作られましたが、江戸時代には一般家庭にも普及しました。
現代では、床の間に掛け軸や生け花を飾ることで格式高い空間を演出するなど、来客をもてなすために使われるのが一般的です。
また、床の間は家の中でも特に神聖な場所とされ、邪気を払う役割があります。掛け軸を飾ることで、家全体を開運のパワースポットに変えられるともいわれています。
縁起の良い掛け軸には、家内安全や金運上昇などの効果が期待でき、床の間の装飾次第で運気を高められます。
そのため、床の間は家の格式を示すだけでなく、風水的にも重要な役割を果たす特別な空間といえるでしょう。
掛け軸とは
掛け軸は、かつては拝む対象として用いられていました。しかし、その後、季節の花や美しい言葉を描いた作品を部屋に飾る文化が広がり、現代のように鑑賞用として親しまれるようになったのです。
また、掛け軸は和室を彩る伝統的な装飾品であり、季節に合わせて掛け軸を変えることで、床の間と同様に来客をもてなす役割を果たします。
絵柄によっては家内安全・夫婦円満・健康長寿・運気向上などが期待できるため、風水アイテムとしても親しまれています。
縁起が良いとされる掛け軸の絵柄
掛け軸の中でも縁起が良いといわれている絵柄は以下のとおりです。
- ・四神図
- ・龍
- ・鯉の滝登り
- ・聖観音菩薩
それぞれ、どのような意味があるのか解説します。
四神図
風水では「四神」と呼ばれる霊獣を描いた掛け軸が縁起物として人気です。四神はそれぞれ方角と運気を司る存在であり、以下の特徴を持っています。
- ・青龍(東):繁栄・商売繁盛を象徴
- ・朱雀(南):幸福と開運をもたらす
- ・白虎(西):夫婦円満・子宝・安産を象徴
- ・玄武(北):長寿・厄除け・疫病を除ける
四神すべてが描かれた四神図は「四神相応図」とも呼ばれ、掛け軸の中でも特に運気の流れを整え家全体を守るとされ、風水的に非常に効果があるといわれている絵柄です。
また、龍と虎を描いた「龍虎図」は、エネルギーの調和を表し、家庭運の向上や出世を願う際に適しています。
龍や虎は縁起が良いモチーフとされ、戦国武将にも愛用されていました。例えば「甲斐の虎」と称された武田信玄や「越後の龍」と呼ばれた上杉謙信が挙げられます。
さまざまな効果をもたらすといわれているため、四神図の掛け軸は、家に良い気を取り込み、運気を高めるアイテムとして人気です。
龍
龍は風水で縁起の良い定番モチーフであり、水の神として大地のエネルギーを司る存在です。龍を描いた掛け軸を床の間に飾ると、その場所が「龍脈」となり、周囲から良いエネルギーを家全体に引き込むとされています。
そのため、幸運と豊かさに満ちた家庭を築く風水アイテムとして龍の掛け軸は高い人気があります。
さらに、龍は勝負運を高める力があり、スポーツや賭け事で成功を目指す人には特に適した絵柄です。
鯉の滝登り
「鯉の滝登り」は仕事運や金運アップを象徴する縁起の良いモチーフです。由来は「竜門を登った鯉が龍になる」ということわざで、努力や挑戦の結果、大きな成功を収めることを表しています。
鯉の滝登りの掛け軸は、出世や金運上昇・商売繁盛の祈願が込められたアイテムで、特に金運を高めたい人に適した絵柄といえるでしょう。努力を後押しし、成功への道を切り開く縁起物として親しまれています。
聖観音菩薩
一般的に「観音様」として知られる聖観音菩薩は、人々の悩みや苦しみを癒し、心の平和をもたらす象徴です。観音様が描かれた掛け軸は、家全体を見守り、家庭に平和や幸福をもたらすとされています。
掛け軸はもともと拝む対象として用いられており、観音様などの仏が描かれたものが多かった歴史があります。そのため、観音様を描いた掛け軸は、家庭に心の安らぎをもたらす理想的な絵柄といえるでしょう。
そのほかに人気のある掛け軸の絵柄
掛け軸は、縁起が良いものだけではなく、時期やイベントに合わせて飾る種類もあります。その中でも人気のある掛け軸の絵柄は以下のとおりです。
- ・季節の訪れを表す掛け軸
- ・通年かけられる掛け軸
- ・慶事にかけられる掛け軸
それぞれの魅力を紹介します。
季節の訪れを表す掛け軸
季節の花や風物を描いた掛け軸は、季節の移り変わりを楽しむための装飾として親しまれています。
季節によって掛け軸を変えることを「季節掛け」といい、四季折々の風情を室内に取り入れる醍醐味があります。各季節の絵柄は以下のとおりです。
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季節ごとのおすすめの絵柄
季節 絵柄 春 桜・木蓮・鶯(うぐいす)・桃 夏 朝顔・金魚・立葵・百合・紫陽花・露草・川蝉・鮎 秋 紅葉・菊・桔梗・山茶花(さざんか)・烏瓜(からすうり)・稲穂・柿 冬 寒牡丹・水仙・南天・椿・雪景色
春は、桜や木蓮、鶯など、新しい季節の始まりを祝う絵柄が特徴です。夏は、朝顔や金魚など、爽やかな雰囲気を演出する青を基調とした絵柄が多い傾向にあります。
秋になると紅葉や菊、小鳥との組み合わせが趣深い季節の象徴として人気です。冬は、水仙や雪景色など、春を待ちわびる静けさを表現した絵柄が選ばれています。
季節によって掛け軸を変えれば、風情と共に季節感を楽しめるでしょう。
通年かけられる掛け軸
季節を問わず楽しめる掛け軸には以下の種類があります。
種類 | 特徴 |
水墨山水 | 墨で描かれた山水画で、作者の物語や情景が表現されています。掛け軸の中でも定番で、多くの家庭で見られます。 |
書画 | 文字のみ、または文字と絵を組み合わせたデザインで、季節を選ばず飾れるため人気があります。 |
以上の掛け軸は、年中通して和の空間を演出するのに最適です。
慶事にかけられる掛け軸
慶事の場に飾る掛け軸は、祝福や祈願の意味を込めた縁起の良いデザインが多く、以下の種類が代表的です。
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慶事におすすめの絵柄
種類 特徴 松竹梅高砂 夫婦円満や長寿を象徴し、結婚式や記念日の贈り物として選ばれる定番の絵柄です。 松竹梅鶴亀 生命力や長寿を象徴し、還暦や古希のお祝い、贈り物として人気があります。 天照大御神 家庭の平和や繁栄を祈願する掛け軸で、特に正月に飾ると縁起が良いとされています。他の正月飾りと合わせると、さらに効果的です。 旭日・鶴・七福神 正月の絵柄として新年の喜びを表現している種類です。 鴛鴦(おしどり)・四君子・干支 夫婦の仲睦まじさを意味する鴛鴦は結婚を、四君子や干支は出産のお祝いに最適です。
慶事の内容やテーマに合わせて掛け軸を選ぶのも楽しみ方のひとつです。
床の間にかける掛け軸の選び方
床の間にかける掛け軸はサイズが重要です。大きすぎたり小さすぎたりする掛け軸は不格好になります。掛け軸を選ぶ際は以下のポイントを押さえましょう。
- 1.床の間のサイズを測る
- 2.掛け軸のサイズを選ぶ
まずは床の間のサイズを測りましょう。掛け軸を選ぶ際は、床の間のサイズに適した大きさのものを選ぶのがおすすめです。
床の間に適した掛け軸のサイズは以下のとおりです。
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おすすめの掛け軸のサイズ表
床の間のサイズ(横幅) 掛け軸のサイズ 約180cm - 61×191cm(尺五立)
- 71×194cm(尺八立)
約90cm - 51×181cm(半切立)
- 47×181cm(尺巾立)
下に棚・窓がある場合 - 61×142cm(尺五横)
- 71×136cm(尺八横)
掛け軸の幅は、床の間の横幅の約3分の1が理想とされているため、適正サイズを選べばバランスが美しくなり、空間全体が引き立つでしょう。
床の間にかける掛け軸の飾り方
床の間に掛け軸を飾る方法について以下の点を解説します。
- ・飾る手順
- ・飾る際のポイント
それぞれ見てみましょう。
飾る手順
掛け軸を綺麗に飾るために、以下の道具を用意しましょう。
必要な道具
- ・矢筈(やはず):掛け軸をかける際に使用する棒
- ・自在(じざい):掛け軸をかける金具
上記の道具が揃ったら、以下の手順で掛け軸を飾りましょう。
- 1.巻緒(掛け軸を巻いている紐)の先を引く
- 2.巻緒を右端に移動させる
- 3.矢筈で掛け軸を自在に掛ける
- 4.掛け軸をゆっくり下す
飾る際のポイント
掛け軸を飾る際は以下のポイントを押さえましょう。
- ・影がかからないようにする
- ・直射日光を避ける
- ・矢筈を使用する
- ・両手で丁寧に扱う
掛け軸に影がかからないように、周りの家財などの配置を整えることをおすすめします。壺や花瓶などを掛け軸の前に置く場合は、光源の向きを考慮しましょう。
また、掛け軸が劣化しないよう、直射日光の当たらない場所に飾るのも大切です。矢筈が無くても掛け軸はかけられますが、綺麗に飾りたい場合は使用しましょう。
矢筈は高い位置に掛ける際に便利で、踏み台を必要としません。掛け軸の位置や高さを細かく調整できるため、綺麗に飾れます。
掛け軸は繊細なため、下ろす際は両手でゆっくりと巻き下ろすのも大切なポイントです。
掛け軸の仕舞い方
掛け軸の仕舞い方について以下の点を解説します。
- ・仕舞う手順
- ・仕舞う際のポイント
ひとつずつ見てみましょう。
仕舞う手順
掛け軸を仕舞う際は、飾る際に使用した矢筈を使用します。以下の手順でおこないましょう。
- 1.軸棒のホコリを取り除く
- 2.軸棒の両端をつまんで掛け軸をゆっくり巻き上げる
- 3.胸のあたりまで巻いたら矢筈を使って自在から取り外す
- 4.広い場所に置いて最後まで巻き上げる
- 5.巻緒で掛け軸が開かないように止める
- 6.桐箱へ収納する
仕舞う際のポイント
掛け軸は紙製のため、強い力で巻き上げれば折れ・シワが生じる可能性があります。必ず優しく丁寧に扱うよう心がけましょう。
優しく巻き過ぎて桐箱に入らない場合は、再度開いて巻き直します。巻く際は、紙部分ではなく、軸棒を触るようにしましょう。
掛け軸を扱う際の注意点
掛け軸を扱う際は以下の点に注意しましょう。
- ・水気に触れさせない
- ・風に当てない
- ・定期的に取り換える
ひとつずつ解説します。
水気に触れさせない
掛け軸は紙製のため、湿気や水分に弱く、濡れた手で触れると紙が縮んだり破れたりします。手に取る際は、必ず乾いた手で扱うようにしましょう。
保管する際は湿気の少ない晴れた日を選び、掛け軸を陰干ししてから収納するとカビや劣化を防ぎやすくなります。
掛け軸は桐箱に収納するのがおすすめです。桐箱には、防腐効果や湿気吸収、虫除け効果があるため、掛け軸を良好な状態で長期間保管できます。適切に扱えば美しい状態で長く楽しめるでしょう。
風に当てない
掛け軸は水気に弱いため、風を当てて乾かしたくなるかもしれません。しかし、扇風機やエアコンで湿気を飛ばそうとすると紙が乾燥しすぎて硬くなり、扱いにくくなります。
水気を取る際は、湿気が少ない部屋に陰干しするか、除湿シートを一緒に桐箱に入れるなど、徐々に取り除く方法がおすすめです。
また、乾燥しすぎにも注意しなくてはなりません。乾燥しすぎは、折れやひび割れの原因になります。冷暖房やハロゲン灯の近くは避け、適度な湿度を保てる環境に置かないようにしましょう。
定期的に取り換える
掛け軸は定期的に取り換えるのがおすすめです。同じ掛け軸を飾り続けると、湿気やカビによる劣化が進みやすくなります。
2~3か月ごとに別の掛け軸に交換して休ませるのが理想です。掛け軸を複数持っておけば、交互に飾って適度に休ませながら楽しめます。
また、保管した掛け軸は長期間収納しないようにしましょう。巻き癖や湿気が原因で掛け軸が傷む場合があります。収納中の掛け軸も年に1~2回、晴れた日に陰干しして湿気を防ぎましょう。
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古い物は処分することで運気が上がるともいわれているため、掛け軸をかけると同時に不用品を売却すれば、より高い開運効果が期待できるでしょう。
捨てると運気がアップする品物については以下の記事で紹介しているため、ぜひご覧ください。
風水に良いとされる掛け軸を床の間に飾ろう
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