買取むすび ロゴ 執筆: 買取むすび 編集部

【日本六古窯】常滑焼の人気若手作家一覧|作風がわかるSNS画像と合わせて紹介

「常滑焼にはどんな作家がいるの?」

「作家ごとの常滑焼作品を見たい」

このように考えていませんか。

常滑焼は、愛知県常滑市を中心とした知多半島一帯で生まれた伝統的な陶磁器のひとつです。

常滑焼は急須の作品が有名で、重要無形文化財として指定されました。

本記事では、日本六古窯のひとつに数えられる「常滑焼」の魅力・有名作家・注目の若手作家まで一挙に紹介します。

それぞれの作風やこだわりが伝わるSNS画像も掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください。

【愛知県で有名な焼き物】常滑焼(とこなめやき)とは

常滑焼

常滑焼の特徴について以下の点から見ていきましょう。

  • ・日本六古窯(にほんろっこよう)のひとつ
  • ・「常滑焼=急須」として知られる
  • ・独特の赤褐色
  • ・常滑焼の歴史

ひとつずつ紹介します。

日本六古窯(にほんろっこよう)のひとつ

常滑焼は、2017年に「日本六古窯(にほんろっこよう)」のひとつとして、日本遺産に登録されました。

「日本六古窯」とは、中世から現代まで続く伝統的な焼き物の総称です。

また、常滑焼の急須は技術と美しさが認められ、重要無形文化財にも指定されています。

さらに、人気作家が手がけた常滑焼の作品は、芸術品としての価値も高く、中古市場でも人気の高い工芸品です。

伝統とモダンが融合した常滑焼は、実用性と美しさを兼ね備えた工芸品として、今なお多くの人々に愛され続けています。

「常滑焼=急須」として知られる

常滑焼は、焼き物愛好家の間で「常滑焼といえば急須」として知られています。

常滑焼の急須は、使い込むうちに茶渋が染み込み、器の表面に独特の経年変化を生み出すのが特徴です。

「育てる器」としての魅力もまた、常滑焼の急須が長く愛され続けている理由のひとつといえるでしょう。

独特の赤褐色

常滑焼の大きな特徴は、「朱泥(しゅでい)」と呼ばれる赤みを帯びた土を使って作られる点です。

朱泥には酸化鉄が多く含まれており、焼き上げることで赤褐色の独特な色合いと風合いが生まれます。

そのため、常滑焼のことを「赤物(あかもの)」と呼んでいた時代もあり、長く庶民の暮らしに根付いた焼き物として親しまれてきました。

また、常滑焼は一般的に釉薬(ゆうやく)を使わずに仕上げる素焼きが主流です。

表面にガラス質のコーティングを施さないため、素材本来の質感や手触りを楽しめるのが魅力とされています。

常滑焼の歴史

常滑焼の歴史は古く、平安時代末期まで遡ります。

以下の表で、常滑焼の歴史をまとめたので、ぜひご覧ください。

  • 常滑焼の歴史

    時代・年

    出来事・背景

    詳細

    平安時代末期

    (1100年頃)

    常滑焼の誕生

    猿投窯(さなげよう)で作られていた灰釉陶器の技術が、知多半島に伝わり常滑焼として発展。六古窯の中で最古とされる。

    平安〜鎌倉時代

    「古常滑(ことこなめ)」の時代

    壺、水瓶(仏具用)、経塚壺(経典を納める器)などが制作され、貴族や武士の生活道具として使われた。

    室町時代

    小甕の制作

    算盤玉のような形状の「小甕(こがめ)」が作られ、後に侘び茶の水指として重宝される。

     

    千利休との逸話

    常滑城主・水野監物が小甕を千利休に贈る。利休はそれを達磨に見立て「化物」と呼び、「不識壺(ふしきつぼ)」の名で知られるようになる。

    安土桃山時代

    茶器の生産が停止

    水野監物が織田信長に従わなかったため、常滑窯には一時的に茶器製造の禁止令が出される。

    江戸時代

    技術の進化と名工の登場

    多くの名工と新技法が生まれ、常滑焼は大きく発展。藻掛け技法や緋色焼などの革新的な表現が登場する。

    幕末

    (1861〜1869年)

    朱泥急須の誕生

    初代・杉江寿門が現代の急須の原型となる「朱泥急須」を完成させ、常滑焼を代表する作品として確立する。

    明治5〜6年

    (1872〜1873年)

    常滑焼の近代化

    鯉江方寿が土管の型作りに成功。土管やタイルの量産体制が確立し、常滑焼は産業としても発展。

    昭和37年

    (1962年)

    常滑陶芸研究所の設立

    常滑焼900年の歴史を研究・保存するため「常滑陶芸研究所(平安〜江戸期の作品と技術を学べる施設)」が開設される。

    平成10年(1998年)

    人間国宝の誕生

    三代目・山田常山が朱泥急須の技術で愛知県初の人間国宝(重要無形文化財保持者)に認定される。常滑焼の名声を全国へと広げる。

【常滑焼】作家一覧

常滑焼

常滑焼で有名な作家を紹介します。

  • ・三代・山田常山(やまだじょうざん)
  • ・山田宝生(やまだほうしょう)
  • ・吉川雪堂(よしかわせつどう)
  • ・村越風月(むらこしふうげつ)
  • ・小西洋平(こにしようへい)

ひとりずつ見ていきましょう。

三代・山田常山(やまだじょうざん)

三代・山田常山は、「急須」で人間国宝(重要無形文化財保持者)に認定された名工です。

初代・2代目のもとで陶芸技術を磨き上げた三代常山は、高いろくろ技術を持ち、その手から生まれる急須は、端正でありながら繊細な美しさを併せ持ちます。

あえてろくろを回す際にできる“ろくろ目”と呼ばれる手やへらの跡を残すことで、器に柔らかな動きを与える独自の表現を追求しました。

朱泥や紫泥以外にも、備前焼の火襷(ひだすき)や焼成中の変化を楽しむ南蛮手(なんばんで)など、伝統的な急須から現代的な意匠を取り入れた作品まで、その数は100種類以上にのぼります。

平成17年に逝去されましたが、多くの弟子や若手陶芸家を育て上げ、現在の常滑焼の発展に大きな足跡を残しました。

山田宝生(やまだほうしょう)

山田宝生は、1950年に陶磁器の名産地である愛知県常滑市で生まれました。

愛知県立常滑高校の窯業科を卒業し、若くして陶芸の道に進みます。

1987年には第1回日本煎茶工芸展において、技術と美意識が高く評価され、文部科学大臣奨励賞を受賞します。

さらに、2001年には韓国で開かれた「世界陶磁器エキスポ2001」に作品を出品し、国際舞台でも存在感を示しました。

山田宝生氏の作品は、梅や菊といった日本の四季を象徴する花がモチーフとして用いられ、柔らかい曲線美を描くフォルムに、繊細で優美な彫刻が施されています。

2016年に逝去されましたが、山田宝生の作品は今も多くの人々に愛されています。

吉川雪堂(よしかわせつどう)

吉川雪堂は、常滑焼の伝統を継承しながら、朱泥の魅力を極限まで追求してきた急須職人です。

一目でわかる滑らかな土肌と、朱泥を丹念に練り上げて作られた急須は、手に取ったときにしっとりと馴染む質感に仕上げられています。

吉川雪堂の作品を語るうえで欠かせないのが、独自の茶漉し(ちゃこし)です。

わずか1ミリ以下という薄さに仕上げた粘土板を半球状に成形し、その上に500〜1000個もの微細な穴を開けていきます。

また、底の部分を大胆に削り込む「切り高台(きりこうだい)」も、特徴のひとつです。

単なる急須ではなく、芸術性の高いフォルムを生み出し、見るものを魅了します。

村越風月(むらこしふうげつ)

村越風月は、日本工芸会主催の「日本伝統工芸展」など、多くの公募展で受賞歴を重ねる実力派の茶陶作家です。

三代・山田常山に師事し、ろくろ技術を受け継ぎ、常滑の土に独自のアプローチを加えた作品で注目を集めています。

土に砂を混ぜて焼成し、意図的にざらりとした表面に仕上げることで、独特の手触りと風合いを生み出す「梨皮朱泥(なしかわしゅでい)」と呼ばれる技法が人気です。

また、窯変によって朱泥の赤と黒のコントラストを際立たせた表現力豊かな作品も魅力があります。

村越風月は、土づくりから仕上げに至るまで、すべての工程を一人で手がけており、職人としてのこだわりと感性が詰まった作品づくりを続けている名工です。

 

小西洋平(こにしようへい)

小西洋平は、常滑焼の世界で活躍した父・友仙(ゆうせん)の影響から、陶芸家としての道を歩み始めました。

友仙は、現代の急須における茶漉し部分の“籠網”構造の原型を陶器で生み出し、独創的なフォルムと機能を持つ急須の開発に大きく貢献した人物です。

小西洋平は、1959年に愛知県立常滑高校を卒業後、すぐに日本民芸展で初入選を果たします。

1963~1966年にかけては新匠展入選で連続受賞するなど、輝かしい実績を残しました。

2005年には京都・光明寺、2006年には山梨県の身延山久遠寺へ仏塔を奉納するなど、精神性の高い作品にも取り組んでいます。

繊細なフォルムと完璧な仕上がりは、見る人・使う人を魅了し、他の追随を許さない独自の世界観を表現する名工です。

【常滑焼】人気の若手作家一覧

常滑焼

常滑焼で人気の若手作家を見ていきましょう。

  • ・原田晴子(はらだはるこ)
  • ・山田勇太朗(やまだゆうたろう)
  • ・鯉江優次(こいえゆうじ)
  • ・ヤンセン三好史織(みよししおり)
  • ・増田光(ますだひかり)
  • ・藤田徳太(ふじたとくた)
  • ・伊藤雅風(いとうがふう)

ひとりずつ紹介します。

原田晴子(はらだはるこ)

原田晴子さんの作品には、日々の暮らしをほっこりと包み込むような、あたたかな雰囲気が漂っています。

見た目のかわいらしさはもちろん、手に取ったときの使いやすさも魅力で、日常の中で自然と馴染む器です。

親しみやすい作風は地元・愛知だけにとどまらず、全国に多くのファンを持ち、毎年開催される「常滑焼まつり」では、彼女のブースに長い行列ができるほどの人気を誇ります。

山田勇太朗(やまだゆうたろう)

山田勇太朗さんは、常滑で唯一、20代で本格的な急須制作に取り組む若手陶芸家です。

伝統に基づきながらも、自身の感性を生かした急須づくりに取り組んでいます。

作品の特徴は「ハネ」と呼ばれる継ぎ目の仕上げ技法です。

胴体と注ぎ口の接合部分に施される独自の美意識が注目されています。

また、急須内部の茶漉しには、穴の位置や大きさを緻密に調整することでお湯の切れを良くする技術が詰め込まれています。

従来の急須に比べて軽やかな造りで持ちやすく、使い込むほどに味わいが増し、長く愛用できる一品です。

鯉江優次(こいえゆうじ)

1967年創業の窯元「山源陶苑」の三代目である鯉江優次さんは、業務用の甕(かめ)づくりを継承しながら、新しい常滑焼のかたちを模索する陶芸家です。

鯉江さんのブランド「TOKONAME」では、朱泥に代表される伝統色をあえて使わず、淡いパステルカラーを取り入れたテーブルウェアを展開しています。

古き良き技術や素材を受け継ぎながら、現代のライフスタイルに溶け込む作品を展開し、多くの注目を集める陶芸家のひとりです。

ヤンセン三好史織(みよししおり)

三好史織さんの作品は、まるで水彩画のような柔らかな色彩が魅力です。

何層にも重ねた釉薬から生まれる、透明感のある表情が見る人の心を惹きつけます。

常滑焼といえば、素朴な土の風合いを活かすスタイルが主流ですが、三好さんの器はやさしい色合いで、インテリアとしても魅力的な作品が特徴です。

増田光(ますだひかり)

増田光さんの作品は、イラストの世界がそのまま立体になったかのような独特の存在感が特徴的です。

愛らしいキャラクターやユーモラスなモチーフを陶器の中に表現し、その世界観は見た人を思わず笑顔にしてくれます。

自由な発想で作られる作品は、「常滑焼=伝統的」という枠を飛び越え、アート作品としての可能性を広げています。

藤田徳太(ふじたとくた)

藤田徳太さんの作品は、黒やグレーを基調としたシックな色合いが特徴です。

さらに、窯変によって現れる結晶のような質感が加わり、上品でありながら幻想的な美しさを演出しています。

急須はもちろん、テーブルウェアも軽くて扱いやすく、日常の中でさりげなく美を楽しめる器ばかりです。

特に急須は、手に馴染む軽やかな質感と滑らかな触り心地が魅力で、使いやすさにも優れており、お茶本来の旨みをしっかりと引き出してくれます。

伊藤雅風(いとうがふう)

伊藤さんは、土選びから焼成に至るまで細部にこだわり、昔ながらの常滑急須のスタイルを大切にしながらも、常に新しい表現や手法に挑戦し続ける陶芸家です。

朱泥に別の種類の陶土を加えて質感に変化をもたせたり、古来の焼成法にアレンジを加えて、理想の仕上がりを追求したり、伝統を守りつつも独自の工夫を惜しみません。

なかでも注目されているのが、「藻掛け(もがけ)」の技法です。

伝統的な風合いに、どこか新鮮で現代的なセンスが加わった、唯一無二の作品を生み出しています。

常滑焼を楽しめる場所

常滑焼

伝統工芸の常滑焼を楽しめる場所は以下の通りです。

  • ・TOKONAME STORE
  • ・咲茶楽
  • ・常滑焼まつり

常滑焼の体験や作品の購入など、さまざまな楽しみ方ができます。

TOKONAME STORE

常滑の赤い屋根の倉庫の中に広がる「TOKONAME STORE」は、伝統と現代が融合する体験型の複合施設です。

真っ白な3棟の小屋で、それぞれ異なる体験ができます。

名称

詳細

STORE

山源陶苑が手がける「MOM kitchen」や「TOKONAME」シリーズ、直火対応の「VISION GLASS」など、デザインと実用性を兼ね備えた器やキッチンアイテムを販売。

WORKSHOP小屋

子どもから大人まで楽しめる「たたら成形」による陶芸体験が可能。

作品は約1ヶ月で焼き上がり、好きな色(白・桃・蒼・黄・緑・飴色)で仕上げて自宅に届けてくれます。

STAND

名古屋の「TRUNK COFFEE」監修によるオリジナルブレンドコーヒーや軽食を提供。

陶芸体験や買い物の合間に、一息つけるカフェスペース。

公式サイト:TOKONAME STORE

咲茶楽(ささら)

常滑にある「咲茶楽」は、気軽に陶芸体験が楽しめる窯元のひとつです。

ロクロを使った本格的な体験コースのほか、お子さま向けのやさしい体験コースや団体で参加できるプランなど、さまざまなニーズに対応したメニューが用意されています。

どのコースでも、経験豊富なスタッフが丁寧にサポートしてくれるので、初めての方でも安心です。

自分だけのオリジナル作品を楽しく作れます。

空きがあれば当日参加も可能ですが、人気のため事前予約がおすすめです。

公式サイト:咲茶楽

常滑焼まつり

常滑焼まつりは、とこなめ焼協同組合青年部が主催する、常滑市を代表する伝統的なイベントです。

1967年(昭和42年)に始まり、50回以上の開催実績を誇る、地元に根づいた人気の催しとして知られています。

近年の気候変動による猛暑を受け、2017年からは過ごしやすい10月に開催されるようになりました。

期間中は、地元の窯元や陶芸作家による即売会が開催され、急須・食器・置物・植木鉢など、常滑焼の魅力あふれるアイテムがずらりと並びます。

一点ものや限定品をお得に手に入れられることから、全国から多くの焼き物ファンが訪れる注目のイベントです。

公式サイト:常滑焼まつり

常滑焼を高値で売却するポイント

常滑焼

常滑焼の作品はコレクター需要があり高値で売却できます。

少しでも高く売りたいと考える場合は、以下のポイントを実践してみてください。

  • ・落款や銘を確認する
  • ・共箱などの付属品を揃える
  • ・入手経路を確認しておく

順番に紹介します。

落款や銘を確認する

作品の価値を判断する手がかりとして、落款や銘といった作家のサインが挙げられます。

落款や銘は、作品の底面や共箱(ともばこ)などに記されていることが多いため、売却を考えている場合は一度チェックしておくとよいでしょう。

有名作家の手による常滑焼は、無名作家の作品に比べて、市場での評価が高くなりやすく、高値での取引が期待できます。

共箱などの付属品を揃える

常滑焼を売却する際には、購入時に付いてきた共箱の有無が買取査定に影響することがあります。

また、共箱以外にも、購入時に付属していた説明書や証明書なども買取価格に関わるため、捨てずに大切に保管しておきましょう。

入手経路を確認しておく

持っている常滑焼がいつ・どこで・どのように手に入れたものかを明確にしておくと、査定がスムーズに進みます。

たとえば、作家本人から直接購入したものであれば、真作の信頼性が高まり評価にもつながります。

一方で、オークションや人づてに譲り受けた場合などは、偽物の可能性があるため、注意が必要です。

入手経緯がはっきりしていれば、より正確な評価を得やすくなります。

陶磁器の買取は『買取むすび』におまかせ

女性

常滑焼は、千年以上の歴史を持つ日本を代表する焼き物のひとつです。

代々受け継がれる技術と、若手作家たちの自由な発想が融合し、今なお進化を続けています。

自宅に眠っている常滑焼がありましたら、ぜひ『買取むすび』の無料査定で価値を確かめてみてください。

運営会社情報

買取むすび ロゴ
  • 【古物商許可】神奈川県公安委員会許可 第451910009263号

関東・東海地方をメインに買取専門店「買取むすび」を65店舗展開。幅広いジャンルの買取品目を高価買取致します。東証グロース市場(7685)に上場している株式会社BuySell Technologies(バイセルテクノロジーズ)グループです。

ご利用はこちらから

買取むすびなら今すぐ無料で査定します! 買取むすびなら今すぐ無料で査定します!

お気軽にご相談ください

0120-444-675

10:00〜19:00 年中無休