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【見分け方】李朝白磁は偽物が多い!本物と贋作を確実に判別する方法を解説

「李朝白磁の価値を知りたい」

「売却したいけど本物と偽物の違いがわからない」

このように考えていませんか?

李朝白磁は、約500年にわたり王朝の文化とともに育まれた、朝鮮陶磁器の中でも特に人気の高い焼き物です。

シンプルな見た目と、時代ごとに異なる技術や風合いが、コレクターや美術愛好家から高く評価されています。

しかし、精巧な贋作も多く出回っており、本物と偽物を見分けられないと悩む方も少なくありません。

本記事では、李朝白磁の基本知識・時代ごとの特徴・偽物の見分け方までわかりやすく解説します。

査定時の注意点や信頼できる買取業者の選び方も紹介するため、売却や査定を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

李朝白磁の特徴

李朝白磁

朝鮮陶磁器の中でも、高い人気を誇るのが「李朝白磁」です。

やさしく透き通るような白さと素朴ながらも洗練されたフォルムは、多くの人々の心を惹きつけています。

李朝白磁の特徴は以下の通りです。

  • ・李朝白磁の歴史
  • ・白磁の形状
  • ・制作時期によって4つの時代に分けられる
  • ・希少価値が高く高額で取引されている

ひとつずつ紹介します。

李朝白磁の歴史

白磁のルーツをたどると、中国・北斉時代(6世紀)にまでさかのぼります。

唐の時代には、現在の白磁につながる技術がほぼ確立されていましたが、焼いた時に真っ白になるものは少なく、鉄分を含んだ土が焼成によって灰色や茶色になることがありました。

そこで、「白化粧」と呼ばれる技法が用いられます。

白化粧は、白い土を水に溶かして器の表面に塗り、その上から透明な釉薬(ゆうやく)をかける技法です。

13世紀後半から14世紀初頭にかけて、中国から朱子学(儒教の一派)が朝鮮半島に伝わり、白色は「清廉・純粋・高潔」といった価値の象徴として重んじられるようになりました。

1392年に李成桂が朝鮮王朝(李朝)を開くと、白磁は次第に王室文化の中心的存在となっていきます。

15世紀には、白磁が王族専用の食器とされ、一般使用が禁じられたこともあるほど、格式の高い陶磁器として認知されていました。

現代でも、宗教や思想の流れの中で、李朝白磁は独自の美しさを持つ陶磁器として、広く認知されています。

白磁の形状

李朝時代の白磁の中で、よく見られる形状が深鉢・広口壺・皿などの器です。

白を基調としたやわらかく上品な色合いが特徴的で、見る者を惹きつける美しさがあります。

もう一つの注目すべき点は、「底の厚み」です。

厚みのある底は、中に入れた食べ物を冷めにくくするための工夫と考えられています。

制作時期によって3つの時代に分けられる

李朝白磁は時代によって3つに分類できます。

  • ・道馬里窯(1470~1490年代以降)
  • ・金沙里窯(1701~1750年ごろ)
  • ・分院里窯(1752~1883年)

それぞれの特徴を見ていきましょう。

道馬里窯(1470~1490年代以降)

道馬里窯には、酸化コバルトを使った「青画(染付)」が白磁に施されるようになりました。

道馬里では完成度の高い作品が生まれましたが、生産量が少なく、現存するものは大変貴重とされています。

金沙里窯(1701~1750年ごろ)

道馬里の技術が引き継がれ、白磁の品質がさらに向上します。

これまで灰白色だった白磁は、やわらかな乳白色へと変化しました。

農業や経済が発展した時期でもあり、文化的にも成熟していたこの時代には、数多くの名品が生み出されています

分院里窯(1752~1883年)

金沙里から窯が移転され、「分院」と呼ばれる官窯として王室用の白磁が本格的に作られるようになります。

王朝の安定とともに、高い技術によって数々の傑作が焼かれました。

分院の作品は特に重厚で、厚い底や深くえぐられた高台など、格式の高さが伺えます

希少価値が高く高額で取引されている

中国の陶器が骨董市場などで高額になる背景には、中国政府による文化財保護の厳しい規制が関係しています。

2007年、中国の国家文化局によって「1911年以前に作られた文化財は原則として国外への持ち出しが禁止」されました。

陶磁器も対象に含まれ、現在では中国から合法的に古い陶磁器を海外に持ち出すことが難しくなっています。

そのため、2007年よりも前に日本や他国に渡った中国陶器は、「希少価値の高い品」と見なされています。

参考:在中国日本国大使館「文化財海外持ち出し審査基準に関する通知(仮訳)

李朝白磁は偽物が多く出回っているため注意が必要

李朝白磁

インターネットオークションや一部の骨董市などでは、見た目の雰囲気を巧妙に再現した李朝白磁の偽物が出回っています。

李朝白磁は一見すると素朴な印象を持つ器が多く、簡単に再現できそうに思われるかもしれません。

実際には釉薬の質感・土の収縮率・焼き上がりの色味や経年による風合いなど、本物には長い時間と技術の蓄積が現れるものです。

偽物の見分け方については、次章の「【李朝白磁】偽物の見分け方」で紹介します。

【李朝白磁】偽物の見分け方

李朝白磁

李朝白磁の真贋を見分けるには、以下の点を確認しましょう。

  • ・土で見分ける
  • ・釉薬で見分ける
  • ・形で見分ける
  • ・重さで見分ける
  • ・器の底部(高台)で見分ける
  • ・落款やサインで見分ける
  • ・買取査定に出す

順番に解説します。

土で見分ける

地域や時代ごとに採れる土は異なるため、性質を確認すれば、真贋を見分けられます。

明治以降は土の運搬が一般的になったため、産地と異なる土が使われることもあります。

名品と呼ばれるものは作風に合った土を取り寄せて使っている場合も多いため、古い陶磁器ほど土の見極めは重要な判断基準となります。

釉薬で見分ける

釉薬の特徴は、陶磁器の製作年代や産地を見極める判断基準のひとつで、色合いは比較的分かりやすいポイントのひとつです。

しかし、当時の焼成技術には温度管理や釉薬の調合などにばらつきがあり、一概に断定できるものではありません

また、色味は純白ではなく、わずかに青みを帯びた白が特徴的です。

この独特の色合いが、李朝白磁の「深みのある美しさ」を際立たせています。

そのため、十分な知識や経験がないと判断が難しいといえるでしょう。

形で見分ける

陶磁器は、作られた時代や土地ごとに流行や技術の特徴が異なり、器の形や構造にもある程度の「定型」があります。

また、朝鮮半島の白磁では石高台や砂高台が使われているかどうかも判断材料のひとつです。

細部の作りが、時代・地域の技術水準に見合っているかを確認することで、より度の高い鑑定が可能になります。

重さで見分ける

李朝白磁は他の白磁に比べ重さがあるのが特徴です。

日本で作られた白磁の同サイズのものと比べても、約3倍の重さがあります。

これは李朝時代の焼き物が「実用性重視」かつ「技術的に厚みのある作り」であるためと考えられています。

器の底部(高台)で見分ける

李朝白磁は、高台(底部)がラフで素朴な仕上がりであり、具体的には以下のような特徴があります。

  • ・高台の縁が少し歪んでいる
  • ・削りの跡が荒く残っている
  • ・釉薬がかかっていない部分の処理が粗い

これらの特徴は、装飾性よりも実用性を重視した結果であり、また生産環境や技術水準の背景も反映しています。

一方で、同時代の磁器は、底部もきれいに仕上げられていることが多い傾向です。

「雑=偽物」ではないというのが、李朝白磁の面白いところで、味わいのある不完全さに価値があるとされています。

落款やサインで見分ける

陶磁器の中には、製作した窯や作家の名を示す「落款」や「サイン」が入っているものがあります。

特に日本陶磁器では、作家の作品に対する評価が高く、落款は鑑定において重要な情報です。

一方で、中国や朝鮮の陶磁器の落款には個人のサインではなく、どの窯で焼かれたかを示す印があります。

サインや印があるからといってすぐに本物と判断するには注意が必要です。

落款を模倣した贋作も多く出回っており、見慣れていないと騙されてしまうこともあります。

買取査定に出す

精巧に作られた偽物の陶磁器は、本物かどうかを判断するのが難しいケースも多くあります。

また、違いを理解していても正確に偽物を判断することは非常に困難です。

そのため、迷ったときは専門知識を持つ査定士に鑑定を依頼するとよいでしょう。

『買取むすび』では、熟練の鑑定士が常駐しているため、陶磁器の真贋を見極められます。

無料で査定を行っているため、真贋がわからない陶磁器をお持ちの場合は、気軽にお持ち込みください。

『買取むすび』の骨董品の買取実績は、以下のボタンから確認できます。

李朝白磁の査定に出すときのポイント

李朝白磁

李朝白磁の高価買取につながるポイントは以下の通りです。

  • ・無理に汚れを落とさない
  • ・持ち運び時の破損に注意
  • ・骨頭品買取の実績がある業者で査定する

ひとつずつ紹介します。

無理に汚れを落とさない

長年保管されていた李朝白磁には、表面に汚れやくすみが見られることがありますが、無理に洗浄したり、市販のクリーナーや薬品を使って洗浄するのは避けましょう。

白磁は、経年による風合いや釉薬の微妙な変化に魅力があり、手を加えると歴史的価値を下げてしまうことがあります。

汚れが気になる場合も、まずはそのままの状態で買取査定を受けましょう。

持ち運び時の破損に注意

白磁は硬く丈夫な一方で、衝撃や圧力には弱く、ちょっとした接触で欠けやひび割れが生じることがあります。

買取店への持ち込む際は、必ず緩衝材を使って丁寧に梱包しましょう。

箱や布で包む際も、釉薬面に直接固い素材が触れないよう配慮が必要です。

また、複数の作品をまとめて運ぶ場合は、個別に梱包し接触しないよう配慮しましょう。

持ち運びに不安がある場合は、出張買取を利用するのもひとつです。

骨頭品買取の実績がある業者で査定する

李朝白磁は、見た目がシンプルなため、一般的な買取店では真価を見定められない場合があります。

確実に価値を見極めてもらうためには、陶磁器や骨董品の取り扱い実績が豊富な買取店を選ぶことが重要です。

とくに李朝時代の白磁は、製造年代・用途・釉薬の質感・形状のわずかな違いが価格に大きく影響します。

買取店の選択にお悩みの場合は、ぜひ『買取むすび』をご利用下さい。

買取査定で『買取むすび』が選ばれる理由

白磁

『買取むすび』には以下の特徴があります。

  • ライフスタイルに合わせた3つの買取査定
  • 多数の骨董品・美術品が査定可能
  • 日本マーケティングリサーチ機構で3冠達成

ひとつずつ紹介します。

ライフスタイルに合わせた3つの買取査定

『買取むすび』では、お客様のライフスタイルに合わせて、利用しやすい買取方法が選べます。

買取方法は以下の3つです。

買取方法

詳細・特徴

店頭買取

・直接店舗に持ち込む

・買い物のついでに利用可能

・気軽に利用したい方におすすめ

出張買取

・スタッフが自宅に訪問

・持ち運びしなくても自宅で完結

・買取に出す品が多い方におすすめ

一部の地域は対象外となります

宅配買取

・商品を送って売却可能

・自宅にいながら完結

・仕事などで忙しい方におすすめ

多数の骨董品・美術品が査定可能

『買取むすび』では、これまでに多くの骨董品や美術品を買取してきました。価値がわからない骨董品や美術品があれば、『買取むすび』にお持ち込みください。

骨董品に精通した鑑定士が一つひとつ丁寧に査定し、商品の価値を見定めます。査定料や買取時の手数料、査定後のキャンセル料は一切いただきません売却できないと諦める前に、ぜひ一度『買取むすび』をご利用ください。

『買取むすび』骨董品の買取実績は、以下のボタンから確認できます。

日本マーケティングリサーチ機構で3冠達成

『買取むすび』は、日本マーケティングリサーチ機構の調査において、以下の3つの部門で1位に選ばれました。

  • ・買取価格が魅力的な買取店
  • ・安心・信頼できる買取店
  • ・終活・生前整理・遺品整理でオススメしたい買取店

『買取むすび』は、豊富な買取実績と専門知識を活かして、高価買取を実現しています。

ぜひ、お近くの店舗をご利用ください。

【Q&A】白磁に関してよくある質問

質問

白磁に関してよくある質問は以下の通りです。

Q.磁器と陶器の違いはなんですか?
Q.李朝白磁の買取相場は?
Q.青白磁とはなんですか?

ひとつずつ回答します。

Q.磁器と陶器の違いはなんですか?

A.磁器と陶器は混同されがちですが、以下の表の通り明確な違いがあります。

  • 磁器と陶器の違い

    比較ポイント

    磁器(じき)

    陶器(とうき)

    原料

    陶石(石の粉)

    陶土(粘土)

    呼ばれ方

    石もの

    土もの

    見た目の特徴

    ガラスのように滑らかで透明感がある

    土の風合いがあり、ざらざらとした質感

    色の傾向

    白を基調に絵付けされ、色彩が鮮やか

    産地により異なるが、落ち着いた色味が多い

    厚み

    薄く繊細な作り

    全体的に厚みがある

    吸水性

    吸水性なし

    (水や油が染み込まない)

    吸水性はあるが、釉薬により水は通さない

    保温性

    やや低いが冷めにくいわけではない

    熱を逃がしにくい

    手触り

    つるつるとした滑らかさ

    ざらざらとした素朴な質感

    耐久性

    硬くて丈夫・割れにくい

    やや割れやすい

    お手入れのしやすさ

    吸水性がなく手入れが簡単

    吸水性があるため注意が必要

Q.李朝白磁の買取相場は?

A.李朝白磁器は、約500年にわたって作り続けられてきた長い歴史を持つ焼き物です。

そのため、いつ作られたものかによって評価額が大きく変わってきます。

また、時代ごとに作風や技術が異なり、装飾のないシンプルな白磁から、龍や草花の文様を描いた華やかな作品まで、さまざまなバリエーションが存在します。

なかでも古い時代に作られ、現存数の少ない希少な作品は、市場でも高い価値がつく傾向です。

作品によっては、数万円から数百万円の価値がつくこともあるため、買取額が気になる製品をお持ちの際は、ぜひ、お近くの『買取むすび』の無料査定をご利用ください。

※買取額は、あくまで一例であり実際の買取価格を保証するものではありません。

Q.青白磁とはなんですか?

A.青白磁とは、白い磁器土を素材として作られた器に、焼成時にほんのり青みを帯びる鉄分をわずかに含んだ釉薬を施して焼き上げた焼き物です。

起源は中国にあり、長い歴史を持つ磁器のひとつとされています。

透明感のある釉薬を使って白さを引き立てたものは「白磁」、鉄分を多く含む胎土に、焼くと青緑色に変化する釉薬をかけて焼いたものが「青磁」です。

青白磁では、彫り込まれた文様に釉薬が溶け込み、青く美しいたまりが生まれることがあります。

この効果が、まるで器の表面に静かに水がたまっているかのような優雅さを醸し出すのです。

しかし、青白磁は釉薬の層が厚くなるため、焼成中に器全体に大きな負荷がかかり、割れや変形が起こりやすいという難しさも持ち合わせています。

そのため、完成度の高い作品には高度な技術と経験が必要です。

骨董品は『買取むすび』の無料査定で価値を確かめよう

李朝白磁

李朝白磁は、約500年の歴史がある貴重な白磁です。制作された時代や希少性によって高い価値がつくことも珍しくありません。

価値がわからない白磁をお持ちの際は、ぜひ『買取むすび』の無料査定をご利用ください。

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