執筆:
買取むすび 編集部
「七宝」の意味とは?世界を魅了する七宝焼きの魅力と歴史を紹介
「七宝って何のこと?」
「七宝の特徴や魅力が知りたい」
このように考えていませんか?
七宝は、金属工芸とガラス工芸の融合によって生み出される伝統工芸です。
華やかで奥深い美しさは、世界中の人々を魅了し続けています。
本記事では、七宝の語源・仏教との関わり・技法の種類・作品の魅力までを解説します。
また、七宝がどのように親しまれているのかを紹介するため、ぜひ最後までご覧ください。
目次
「七宝(しっぽう・しちほう)」とは

七宝(しっぽう・しちほう)とは、金・銀・銅などの金属にガラス質の釉薬(ゆうやく)をのせ、高温で焼き付けて作られる工芸品です。
美しい色彩と芸術性から、多くの人々を魅了しています。
七宝について以下の点からさらに詳しく見ていきましょう。
- ・七宝とは仏教で伝えられている7つの宝
- ・金属工芸とガラス工芸の両方の性質を持つ
- ・七宝の歴史と由来
- ・七宝工芸が見られる場所
それぞれ紹介します。
七宝とは仏教で伝えられている7つの宝
七宝とは、もともと仏教の教えに出てくる「七つの貴重な宝」のことで、「七珍(しっちん)」とも呼ばれています。
時代や国によって少しずつ違いはありますが、七宝として主に重宝されているのは以下の7つです。
- ・金(こん)
- ・銀(ごん)
- ・瑠璃(るり:青い宝石)
- ・玻瓈(はり:透明な水晶)
- ・硨磲(しゃこ:シャコ貝)
- ・赤珠(しゃくしゅ:赤い真珠のような宝石)
- ・瑪瑙(めのう:縞模様のある鉱石)
これらの宝物は、美しく価値のあるものというだけでなく、豊かさ・繁栄・高い地位など「人としての成功」の象徴でもあります。
金属工芸とガラス工芸の両方の性質を持つ
七宝の焼き付け温度はおよそ800~900℃ほどで、金属工芸とガラス工芸の特徴をあわせ持つのが大きな魅力です。
イメージとしては、「金属の表面に薄いガラスを焼きつけてコーティングしている」と考えるとわかりやすいでしょう。
ガラス質の部分は色あせることがなく、いつまでも鮮やかな色を保ち続けるのが特徴のひとつです。
七宝の歴史と由来
七宝の歴史は非常に古く、かつてはエジプト・ツタンカーメン王の黄金のマスクに見られる青い装飾が最古の七宝作品と考えられていました。
しかし、近年の研究では、膠(にかわ)で貼り付けられた装飾だった可能性が高いとされています。
現在では、ギリシャのキプロス島で発見された紀元前13世紀の有線七宝の指輪が、現存する最古の七宝作品です。
日本には6〜7世紀ごろ、シルクロードを通じて中国や朝鮮半島から伝わったとされていますが、初期の伝来ルートや技術の詳細は不明な点が多くあります。
日本最古の名品としては、正倉院に伝わる「十二稜鏡 黄金瑠璃鈿背」が知られていますが、これが日本製か朝鮮製かは定かではありません。
また、平安時代には、平等院鳳凰堂の扉金具に七宝作品が使用されたとされていますが、これも七宝によるものか、銅の緑青による変色かについては意見が分かれています。
室町時代以降は、七宝が刀の鍔(つば)や釘隠し、ふすまの引手などに使われ、実用品の装飾として広まりました。
江戸時代になると、京都の平田道仁や尾張の梶常吉が七宝の研究を進め、技術的な発展が見られます。
梶常吉はオランダの七宝技術を取り入れ、弟子たちに伝えることで尾張七宝の基礎を築いたとされ、近代七宝の祖と称されています。
七宝工芸が見られる場所
日本では、桂離宮・修学院離宮・大徳寺・日光東照宮などで、江戸時代に作られた七宝の装飾を見られます。
また、展示会やアクセサリーショップなどのSNSでは、定期的に七宝工芸品が公開されており、イベント情報なども確認できるでしょう。
今回発表された新指定となる重要文化財には並河靖之《七宝四季花鳥図花瓶》明治32年(1899) 皇居三の丸尚蔵館収蔵があります。同館で開催中の「百花ひらく―花々をめぐる美―」展の会場入口に展示されています。 pic.twitter.com/LPHVcbJuLd
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— マップデザインギャラリー(ゼンリンの地図柄グッズ専門店) (@MapDesign_G) January 17, 2025七宝焼体験を行っているイベントなども開催されているため、参加してみてはいかがでしょうか。
七宝工芸の魅力
七宝工芸は、美しさと繊細さから多くの人々を惹きつけています。
ここでは、七宝工芸が持つ3つの魅力を紹介します。
- ・美しい鮮やかな色彩を表現
- ・二度と同じ物ができない希少性
- ・初心者でも製作体験できる
ひとつずつ紹介します。
美しい鮮やかな色彩を表現
七宝最大の魅力は、色彩の美しさです。
ガラス質の釉薬を高温で焼き付けることで、まるで宝石のような深みと輝きを持つ色を生み出します。
色のバリエーションも豊富で、透明感のあるものから不透明で重厚感のあるものまで、幅広く表現可能です。
さらに、ガラス質の色は太陽光や時間による劣化がほとんどなく、年月が経っても色あせず美しさを保ち続ける点も、七宝工芸ならではの魅力といえるでしょう
二度と同じ物ができない希少性
七宝は、釉薬の広がり方や焼き上がりの温度差によって、仕上がりが一つひとつ異なります。
まったく同じ条件で作ったとしても、微妙な色の出方や質感に違いが出るため、「世界に一つだけ」の作品が生まれるのです。
唯一無二の仕上がりは、手仕事ならではの味わいであり、七宝工芸が長く愛される理由のひとつといえるでしょう。
作品ごとに個性があり、それぞれに表情があるからこそ、使う人・見る人に特別な想いを届けてくれます。
初心者でも製作体験できる
一見すると繊細で難しそうに見える七宝ですが、初心者でも体験できるイベントや教室が各地で開催されています。
基本的なデザインであれば、半日〜1日程度の体験で、ブローチやペンダントなどの作品を作ることが可能です。
初めてでも気軽に楽しめる上に、世界にひとつだけの宝物が手に入るという特別な体験が楽しめます。
参考:坂森七宝工芸店
日本で主に使われる6つの七宝技法
日本で多くみられる七宝の技法は、主に以下の6つです。
- ・象嵌(ぞうがん)七宝
- ・有線(ゆうせん)七宝
- ・無線(むせん)七宝
- ・箔(はく)七宝
- ・透胎(とうたい)七宝
- ・省胎(しょうたい)七宝
それぞれ紹介します。
象嵌(ぞうがん)七宝
「象」には「かたどる」という意味があり、文字通り、「かたどって、はめ込む」技法です。
鉄などの金属に細かい溝を彫り、その溝に金や銀を打ち込んで模様を施し、七宝焼きで仕上げます。
金銀の美しい輝きを放つ装飾は、日本だけでなく世界中で高く評価されています。
古くは刀の鍔(つば)や甲冑などに使われ、持ち主の格式や地位の高さを示すものでした。
現代では、名刺入れ・箸置き・ペン立てなど、日常の小物にも活用されており、伝統と現代が融合した作品が楽しめます。
有線(ゆうせん)七宝
有線七宝は、地金の表面に細い金属線で模様の輪郭を描き、区切りの中にガラス質の釉薬を流し込んで焼き付ける技法です。
使用する金属線には、主に真鍮や銀が用いられ、焼成後も線を残して仕上げます。
釉薬は何度も塗り重ねて焼かれ、最後に金砂で表面を磨き上げることで、深みのある艶やかな質感が生まれます。
細かいデザインをくっきりと表現できるため、繊細な絵柄や複雑な模様に適した技法です。
h3無線(むせん)七宝
無線七宝は、有線七宝のように金属線で輪郭を区切るのではなく、金属線を取り除いたり、最初から使わずに模様を描く技法です。
金属線を使わない場合は、筆を使って釉薬を直接塗ることで絵柄を作ります。
そのため、色同士の境界がやわらかくにじみ合い、優しく繊細な色合いに仕上がるのが大きな魅力です。
絵画的な表現に向いており、ふんわりとしたグラデーションや自然な風合いが楽しめます。
箔(はく)七宝
箔七宝は、金箔や銀箔を使って華やかさを加える技法です。
通常の七宝の釉薬に箔を組み合わせて焼成することで、独特の光沢や透明感のある仕上がりになります。
使用する箔の色味や透明度によって印象が変わり、落ち着いた上品な輝きから、きらびやかな装飾まで幅広い表現が可能です。
金属線による装飾とは異なる、やわらかく豊かな雰囲気を楽しめます。
透胎(とうたい)七宝
透胎七宝は、金属に透かし彫りを施して模様を表現する技法です。
ほかの七宝技法と異なり、模様を描く部分に穴をあけ、そこに釉薬を施して焼き上げます。
透かしの部分から光が差し込み、ステンドグラスのような透明感のある美しさが生まれるのが特徴です。
器だけでなく、リングやピアスなどのアクセサリーにも多く用いられています。
省胎(しょうたい)七宝
省胎七宝も、透胎七宝と同じく光を透す美しさが魅力の技法です。
「省胎」とは「胎(=地金)」を省くという意味で、釉薬を焼き付けた後に、酸などの薬品で素地となる金属を溶かして取り除く工程を含みます。
金属が取り除かれた部分はガラスだけが残り、ステンドグラスのように透き通った輝きを放つのが特徴です。
繊細で幻想的な表情を持つこの技法は、美術工芸としても高く評価されています。
七宝で作られる主なアイテム
七宝工芸では、さまざまなアイテムが作成されています。
主な七宝工芸品の種類は以下の通りです。
- ・アクセサリー
- ・陶芸品
- ・アート作品
ひとつずつ見ていきましょう。
アクセサリー
七宝工芸の中で、指輪・イヤリング・ブローチなどのアクセサリーは特に人気があります。
ガラス質の釉薬を用いた七宝は、宝石のように艶やかで、深みのある色彩が魅力です。
色の組み合わせや模様のデザインも自由度が高く、和の雰囲気を持ちながらも、モダンで個性的なアクセサリーに仕上がります。
それぞれ表情が異なるため、「世界にひとつだけ」の特別なアイテムとして、多くの人に選ばれています。
また、軽量で肌になじみやすいことから、日常使いしやすいのも魅力のひとつです。
陶芸品
七宝は陶器の装飾としても人気です。
特に花瓶や壺などの陶芸品に施された七宝は、重厚感と華やかさを併せ持つ芸術品として高く評価されています。
金属線や箔を使った装飾により、花・鳥・風景などを繊細に描けるため、リビングや和室のインテリアとして飾るだけで、その空間に気品と彩りを添えてくれる存在です。
伝統的な意匠から現代的なデザインまで、幅広いスタイルに対応できるのも七宝の魅力といえるでしょう。
アート作品ガラスなど
七宝は、アート作品としても人気です。
たとえば、壁掛けのパネルアート・オブジェ・ステンドグラスのように光を透かす作品など、七宝ならではの透明感と発色を生かした作品が数多く存在します。
透胎七宝や省胎七宝などの技法を用いた作品は、光の当たり方によって表情が変化し、見る角度や時間によっても違った美しさを見せてくれるでしょう。
幻想的な輝きは、見る人の感性に訴えかけ、命が宿っているかのような存在感を放ちます。
展示会や美術館で取り上げられることも多く、工芸の枠を超えた現代アートとしても注目されています。
工芸品以外に使われる「七宝」の意味
「七宝(しっぽう)」という言葉は、伝統工芸の「七宝焼き」を連想させることが多いですが、工芸品だけでなく、模様や文様の名前としても使われています。
- ・七宝繋ぎ
- ・七宝柄
それぞれ紹介します。
七宝繋ぎ
七宝繋ぎとは、7つの円が重なり合う美しい模様で、古くから縁起の良い文様として親しまれてきました。
終わりのない円の連続によって「永遠の幸せ」や「人と人との絆」を象徴しています。
また、重なり合う円がそれぞれを支え合うように見えることから、「調和」「つながりの美しさ」「全体としての一体感」を表現しているとも言われています。
見た目の美しさだけでなく、込められた意味にも深みがあることから、着物・器・建築の装飾など、さまざまな場面で大切に使われてきた伝統文様のひとつです。
七宝柄
七宝柄は、七宝繋ぎの模様をさらに発展させた装飾文様です。
重なり合う円をベースに、花・鳥・龍といった動物や幾何学模様など、さまざまなモチーフが組み込まれています。
七宝柄はこうしたモチーフを巧みに取り入れることで、より豊かで繊細な世界観を描き出しており、見る人の心を惹きつける文様として親しまれています。
『買取むすび』では骨董品を高価買取
七宝工芸の骨董品を売却する際には、ぜひ『買取むすび』をご利用ください。
『買取むすび』の特徴は以下の通りです。
- ・ライフスタイルに合わせて売却できる
- ・豊富な買取実績
- ・日本マーケティング機構の調査で3冠達成
順番に見ていきましょう。
ライフスタイルに合わせて売却できる
『買取むすび』では、お客様のライフスタイルに合わせて買取方法が選べます。
買取方法は以下の3つです。
買取方法
詳細・特徴
・直接店舗に持ち込む
・買い物のついでに利用可能
・気軽に利用したい方におすすめ
・スタッフが自宅を訪問
・持ち運びしなくても自宅で完結
・買取に出す品が多い方におすすめ
※一部の地域は対象外となります
・商品を送って売却可能
・自宅にいながら完結
・仕事などで忙しい方におすすめ
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