勲章をもらうにはどうすればいい?日本の栄典制度を分かりやすく解説

「勲章はどのような人がもらえるのだろうか?」

「一般人でももらえるの?」

このような疑問はありませんか?

日本の栄典のひとつである勲章は、国や社会への顕著な功績や長年の貢献をたたえるものであり、社会全体の発展に寄与した多くの人々に光をあてるために存在しています。

この記事では、勲章が授与される人物・功績などを解説します。主な勲章や褒章の種類・授与までの大まかな流れについても紹介するため、ぜひご覧ください。

そもそも勲章とは

勲章は国家や公共に対する多大な功績や貢献を称えるために贈られる栄典です。日本の栄典制度には勲章の他に褒章も設けられており、両者は授与対象が異なります。

一般的に勲章は特定の功労や長年の功労に対し、褒章は特定の分野での優れた行いや業績を残した方に贈られます。

栄典制度は1875年(明治8年)に創設されて以来、時代の変化に合わせて幾度も改正されてきました。近年では、これまで対象とならなかった分野の民間人へも積極的に勲章が授与されています。

どのような人が勲章や褒章をもらえるのか、次章以降で解説します。

勲章をもらうには?授賞対象者を決める基準

日本の栄典制度では、勲章・褒章が授与される機会として以下が挙げられます。

  • ・春秋叙勲
  • ・高齢者叙勲
  • ・危険業務従事者叙勲
  • ・死亡叙勲
  • ・外国人叙勲
  • ・緊急叙勲
  • ・文化勲章
  • ・春秋褒章
  • ・紺綬褒章
  • ・遺族追賞

それぞれどのような人が授賞対象者となるのか見ていきましょう。ひとつずつ解説します。

春秋叙勲

春秋叙勲は、毎年4月29日(春:昭和の日)と11月3日(秋:文化の日)に国や公共に功労のあった方々へ贈られる制度です。かつて中断されていた春秋叙勲は、昭和38年の閣議決定により再開されました。

候補者は、栄典の有識者らによる意見の聴取と「春秋叙勲候補者推薦要綱」によって推薦されます。「春秋叙勲候補者推薦要綱」では、以下に該当する人の中から候補として挙げられる、と解説されています。

  • ・70歳以上の者
  • ・55歳以上で以下に当てはまる者
  • ・「著しく危険な業務に精励した」または「危険な環境における業務に精励した」
  • ・精神的・肉体的に著しく労苦の多い環境で業務に精励した
  • ・人目につきにくい分野で多年にわたって業務に精励した

上記は簡潔に記載したもののため、詳細は春秋叙勲候補者推薦要綱をご覧ください。令和6年秋には、約4,000人の方が受章されました。

高齢者叙勲

高齢者叙勲は、88歳を迎えた時点で春秋叙勲で勲章を受章していない功労者へ贈られる制度です。春秋叙勲とは異なり、毎月1日付けで発令されています。

危険業務従事者叙勲

危険業務従事者叙勲は、著しく危険性の高い職務に長年精励した55歳以上の功労者へ勲章が贈られる制度です。警察官・消防吏員・自衛官などが主な対象です。

候補者は「危険業務従事者叙勲受章者の選考手続について」に基づき、関係大臣から推薦されます。

死亡叙勲

死亡叙勲は、勲章を受けるにふさわしい功労者が亡くなった際に授与される制度です。原則として、死亡日から30日以内に手続きが完了し、授与されます。

外国人叙勲

外国人叙勲は、日本に功労のある外国の方々へ授与される制度で、2つの種類に分かれます。

  • ・春秋外国人叙勲:日本との友好の増進や相互理解に顕著な功績があった方に対するもの
  • ・儀礼叙勲:国賓の来日や駐日外交官の離任に際して行う儀礼的なもの

令和6年秋の春秋外国人叙勲の受章者として、アメリカ合衆国の元サイバー軍司令官・アラブ首長国連邦の元外務大臣・ハンガリーの元音楽院学長などが挙げられます。

緊急叙勲

風水害や震災などの非常災害のときに、命の危険を冒して顕著な功績を挙げた方へ贈られる制度です。被害の拡大防止や救援活動に尽力した人が主な対象となっています。

文化勲章

文化勲章は、日本の文化をより豊かに、そして発展させるために功績を挙げた方に贈られます。専門家の意見を聴収し、文部科学大臣が推薦します。

令和6年度には「あしたのジョー」で知られる漫画家の「千葉徹弥さん」が受章しました。

春秋褒章

春秋褒章は、さまざまな分野で功績を挙げた個人へ贈られます。分野ごとに褒章のデザインが異なるのが特徴です。

令和6年秋には、土地家屋調査士・消防団副団長・自然公園指導員・税理士など、合計812人の方が受章しました。

紺綬褒章

紺綬褒章は公益のために財産を寄附した個人や団体へ贈られます。紺綬褒章が贈られる金額は個人か団体かによって異なります。

  • ・個人の場合:500万円以上
  • ・団体の場合:1,000万円以上

寄附先は認定された公益団体のみです。公益団体は「紺綬褒章「公益団体」として認定する団体一覧」をご覧ください。

ただし、ふるさと納税のように寄附に対する返礼品を受けた場合は対象外となるため注意しましょう。

また、過去に紺綬褒章を受けた方が再度同じ褒章を受章する場合は、代わりに銀飾版が授与されます。銀飾版を5つ贈られた場合は金飾版と引換可能です。

遺族追賞

遺族追賞は、褒章を受けるべき方が亡くなった際に遺族へ授与されるものです。紺綬褒章を受章する予定の方が亡くなった場合は、相続人の代表者へ木杯または褒状が授与されます。

春秋叙勲・春秋褒章の候補者に推薦できる

春秋叙勲の候補者は一般人が推薦することも可能で、推薦者一人と賛同者二人が必要です。必要書類を内閣府賞勲局へ郵送し提出すれば、協議・検討されます。

候補者として適切と判断されれば、さらに審査・閣議決定・天皇陛下の御裁可を経て発令される運びです。

二十歳以上の国民であれば誰でも推薦者や賛同者となれますが、候補者本人や二親等以内の親族は推薦者や賛同者にはなれません。

推薦者と賛同者の間でも二親等以内の親族関係は認められないため、推薦したい方がいる場合は注意しましょう。

勲章の種類・特徴

日本で授与される勲章は以下の種類があります。

  • ・大勲位菊花章
  • ・桐花大綬章
  • ・旭日章
  • ・瑞宝章

それぞれの特徴を解説します。

 

 

大勲位菊花章

大勲位菊花章は、日本の栄典制度の中で最も高位に位置する勲章です。国家・公共のために優れた功労のある方に贈られます。大勲位菊花章には以下の2種類が存在します。

  • ・大勲位菊花章:首に掛ける様式
  • ・大勲位菊花大綬章:綬に取り付ける様式

直近で授与されたのは令和4年で、元内閣総理大臣の安倍晋三氏に贈られました。

桐花大綬章

大勲位菊花章の次に位が高い勲章です。大勲位菊花章と同様に、国家・公共のために功労のある方に贈られています。

直近で授与されたのは令和6年の春で、元最高裁判所長官の大谷直人氏に贈られました。

旭日章

旭日章は顕著な功績を挙げた方に贈られる勲章です。明治8年に日本で初めて制定された勲章でもあり、以下のように6つの種類に分けられます。

  • ・旭日大綬章
  • ・旭日重光章
  • ・旭日中綬章
  • ・旭日小綬章
  • ・旭日双光章
  • ・旭日単光章

過去には、洋画家の池口史子さんや漫画家の柘植義春さん、衆議院議長・大臣・市長を務めた方に贈られました。

瑞宝章

瑞宝章は、長年にわたって公務に従事し、優れた成績を挙げた方に贈られる勲章です。旭日章と同様に6つの種類があります。

  • ・瑞宝大綬章
  • ・瑞宝重光章
  • ・瑞宝中綬章
  • ・瑞宝小綬章
  • ・瑞宝双光章
  • ・瑞宝単光章

過去には、県副知事・大学名誉教授・最高検察官検事などを務めていた方が受章されました。

文化勲章の特徴

文化勲章は、日本文化の発展に特に顕著な功績を残した人物へ授与される勲章です。学術・芸術など、文化分野の最高峰で活躍した方が対象となります。

文化勲章には種類が設けられていません。令和6年には、詩人の高橋睦郎さん・日本画家の高橋睦郎さんら7名が受章しました。

褒章の種類・特徴

褒章は、さまざまな分野で功績を挙げた方に贈られます。種類は以下のとおりです。

  • ・紅綬褒章:危険な状況で人命救助に貢献した方
  • ・緑綬褒章:ボランティア活動で顕著な実績を挙げた方
  • ・黄綬褒章:農業や工業などで模範となる技術や事績を持つ方
  • ・紫綬褒章:科学技術・芸術・スポーツ分野で優れた業績を挙げた方
  • ・藍綬褒章:会社経営や公共の事務で社会に貢献した方

既に同種の褒章が与えられている方には、代わりに飾版が贈られます。

【購入可能】勲章は中古市場に流通している

勲章は多大な功績や功労を挙げた人物にのみ贈られる名誉ある品で、誰もが簡単に手にできるものではありません。

しかし、勲章は意外にも中古市場に多数流通しています。不要になった方が手放したり、遺品として相続された方が売却したりしているのです。

もしコレクションとして勲章の購入を検討しているなら、中古市場を確認してみるのがよいでしょう。

 

 

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勲章は簡単に手に入るものではありません。特に桐花大綬章・旭日章・瑞宝章などはごく限られた人にのみ贈られる勲章であり、希少価値があります。

そのため、多くの勲章が中古市場に出回っていますが、希少価値のある勲章はなかなかお目にかかれません。出品されていても数十万円と高額な価格が設定されている場合がほとんどです。

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勲章をもらうには功労・功績を挙げる必要がある

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