【金相場高騰中】純金積立はあり?なし?主要5社比較と選び方のポイントを解説
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「純金積立を比較して決めたいけど、なにを見ればいいのかな」
「どの運用会社を選ぶのが良いのだろう」
このように考えていませんか?
経済不安などの際に安全資産として選ばれる「金」は、近年さらに価値を高めています。金投資の一つである「純金積立」は、毎月定額で金を買い付ける方法で、少額から始められるため人気のある商品です。
しかし純金積立の商品にはさまざまな種類があり、どれを選べば良いのか迷う方もいるでしょう。
本記事では、純金積立の商品を扱っている主要5社をコストや安全性の観点から比較解説します。最後まで読めば純金積立のメリット・デメリット、純金積立は「あり」かどうかがわかります。
純金積立を検討している方は、参考にしてみてください。
目次
純金積立するなら?主要5社を比較
純金積立はさまざまな企業の商品が存在します。しかし、特に証券会社は購入にかかる手数料が同じ率であるなど、ユーザーからは差別化しにくく判断に迷いやすい状況があります。
例として月3,000円積立した場合を想定し、純金積立を取り扱う主要5社を利用した場合の違いを下表にまとめました。
-
純金積立|主要5社の比較表
年会費
手数料率
スプレッド(g)
リスク対策(資産保全)
月3,000円積立した場合の年間コスト
(参考値)
0円
1.65%
77円
〇
871円
0円
1.65%
111円
×
993円
0円
1.65%
90円
〇
918円
1,100円
月3,000円~29,000円=2.50%
※1
109円
×
2,392円
880円
月10,000円未満=3.10%
※2
109円
〇(別途保管料)
2,388円
※2024年5月時点・小数点以下切り捨て
※1 29,000円以上の購入手数料率は田中貴金属工業総合口座でご確認ください
※2 10,000円以上の購入手数料は三菱マテリアルGOLDPARKでご確認ください
各社で年会費・手数料・スプレッド・リスク対策の有無が異なります。
それぞれについて、以下のポイントから解説します。
- ・コストが安いのは証券会社
- ・コスト以外の比較ポイント
それぞれ見ていきましょう。
コストが安いのは証券会社
純金積立を提供しているのは主に証券会社と金属会社ですが、本記事で取り上げた主要5社をコスト面で比較すると、証券会社のほうが有利な傾向が見られます。
純金積立にかかるコストは、年会費・購入手数料・スプレッドです。
年会費は年1回、購入手数料は毎月の積立のたびにかかるコストです。楽天証券やSBI証券・マネックス証券が年会費0円、購入手数料1.65%と低コストと言えます。
また、スプレッドとは買値と売値の差額です。例えばスプレッドが90円/gで金相場が10,000円/gだった場合、実際の売値は9,910円/gとなるため、スプレッドは少ないほど利益が大きくなります。
証券会社の中でも楽天証券のスプレッドは77円に設定されており、スプレッドの狭さでは頭一つ抜けていると言えるでしょう。
さらに楽天証券では毎月の積立にクレジットカード(楽天カード)が使えます。積立金額の5%相当分の楽天ポイントが毎月たまるため、ポイント分を加味すれば証券会社3社の中でも特にお得と言えます。
コスト以外の比較ポイント
コスト面では証券会社3社が優位な一方、純金積立では他にもおさえておくべき点があります。
- ・資産を失うリスクに対応しているか
- ・購入した金をどうしたいか
順番に解説します。
資産を失うリスクに対応しているか
純金積立を通じて購入した金は、運用会社が保管します。そのため、万が一運用会社が破綻した場合、預けた金を引き出せなくなるリスクがあるのです。
積立で購入した金の現物は、積立を解約して売却、もしくは金現物を引き出すまでは運用会社の預かりになります。
保管方法は、預けている間金の所有者を運用会社に移して再投資などでコストを低くおさえる「消費寄託」と、預けている間も所有者が変わらない「特定保管」の2種類です。
運用会社の破綻でも影響を受けない「特定保管」が、より安全といえるでしょう。
特定保管をしているのは主要5社のうち、SBI証券と三菱マテリアルです。また楽天証券は消費寄託ではあるものの、同等額の現金を別途保管し、万一の際も全額返金可能な仕組みがあるため比較的安全といえます。
購入した金をどうしたいか
積立した金をゴールドバーやコインなどの金現物で引き出したい場合、引き出し手数料だけでなくどのくらいの量から引き出せるかも確認しましょう。
積立にかかるコストは高めなものの、田中貴金属工業と三菱マテリアルは5gから金地金やコインなどに交換が可能です。
一方、楽天証券は100g、SBI証券は1kgにならないと金現物での引き出しができません。
金相場は、現在1gあたり13,000円を超えるほどに高騰しているため、金現物を手元に置きたい場合、引き出せる重量まで購入できるかも考慮した方がよいでしょう。
購入した金をどうしたいかも検討した上で、比較検討してみてください。
純金積立のメリット
本章では、純金積立のメリットを解説します。主なメリットは以下の通りです。
- ・少額からスタートできる
- ・価格変動リスクを分散できる
- ・金の管理が不要
金地金投資を始めるには、何十万円といったまとまった額が必要になります。しかし純金積立は、月1,000円から積立できるため、若い方でも気軽に始められるのが魅力です。
純金積立は、自分で決めた一定額分を毎月購入していきます。金相場が高いときは少量、低いときは多めに購入する方法は、長期的に見れば購入価格が平準化され、価格変動リスクを低減できるでしょう。
現物資産としての魅力も高い金ですが、金現物の管理には保管の手間や盗難リスクが生じます。しかし純金積立であれば金の管理を任せられます。一方で必要に応じて金現物を引き出して手元にも置けるため、「現物資産」による安心感を得たい方にもメリットとなる投資方法です。
純金積立のデメリット
純金積立にはメリットだけでなく、以下のような確認しておくべきデメリットも存在します。
- ・ローリターンである
- ・短期投資に向いていない
- ・手数料が高い
純金積立は、短期間に大きなリターンを得るのは難しくローリターンの傾向にあります。
株式や債券で得られる配当や利息、株主優待などがなく、他の投資商品よりも利回りが低くなるためです。
また、他の投資に比べて手数料も高い傾向にあります。例えば株式投資の場合、購入手数料がかからなかったり低額であったりするのに対し、純金積立は1.65%~の購入手数料が必要です。さらに、年会費の支払いが必要なケースもあります。
純金積立にかかるコストの回収も金の売却益に頼ることになります。利回りも低いため、しっかり利益を得るには長期投資が必要なのもデメリットといえるでしょう。
【結論】純金積立は長期ならあり|所有する金は売却も視野に
※参考:田中貴金属工業 月次金価格推移・参考小売価格(税抜)最高額から抜粋
本章では、純金積立がありかなしかの結論と、すでに金を所有している場合のおすすめのアプローチを解説します。
- ・若い方や低リスクで長期投資したい方は“あり”
- ・手元にある金・貴金属は今が売り時
一つずつ見ていきましょう。
若い方や低リスクで長期投資したい方は“あり”
純金積立は、10年・20年といったスパンであれば金相場の上昇が見込めるため、長期投資の対象としては“あり”です。
低リスクで長期での資産形成をしたい若い方や、現物資産の安定性に魅力を感じている方は始めてみるのもよいでしょう。
しかし、例えばここ数年でも、新型コロナの流行時には安全資産である金すら売られ、銅などの産業用金属への乗り換えで価格が一時的に下落しました。
金の価値は減りにくいものの、短いスパンでは相場が下がることもあるのです。そのため、資産形成の観点からは長期投資が前提となります。
手元にある金・貴金属は今が売り時
純金積立は、将来に向けての資産形成の方法として有効な手段の一つです。
しかしすでに金を所有している方にとっては、ここ数年の金相場を見てもむしろ売却に適した時期に来ているといえます。
金は1998年に865円の最安値を記録し、その後は上昇に転じ、細かなジグザグを刻みつつ現在に至るまで上がり続けています。そして現在、2024年5月23日時点で13,266円と過去にない高水準となりました。
わずか3年前の2021年における金相場は、おおよそ6,000~7,000円台でした。例えばペンダントトップに1/2オンス(14g)のゴールドコインがついたアクセサリーの金の価値を比較してみましょう。
デザイン性やブランド価値などを考慮しないコインのみの価値で、2021年に84,000円(6,000円/g)だったものが、現在は182,000円(13,000円/g)になっているのです。
長期的な見通しでは、今後さらに金相場が上昇していく可能性が高いと予測されています。しかし短いスパンで見ると下落はあり得ます。
そのため、金相場が過去最高水準にある今のタイミングで売却するのは良い選択と言えるでしょう。
希少価値が高い金|身近にある可能性も
希少価値の高い金は、貴金属だけでなく日用品など比較的身近なアイテムに利用されている金属でもあります。例えば以下の商品にも、金が使われています。
- ・昔流行した金縁めがね
- ・万年筆のペン先
- ・仏具
- ・金歯
- ・ベルトのバックル
- ・パソコンやスマホ・カメラなどの基板
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まとめ:金・貴金属の売却は『買取むすび』にお任せください
純金積立を取り扱っている主要5社のうち、コストが低い傾向にあるのは証券会社です。
純金を少しずつ購入し売却益を得るには長期投資が必要なため、かかるコストについてしっかり確認するのがポイントです。
また、金の現物は金融機関に預けるため、倒産リスクの低減には保管方法についても確認するとよいでしょう。
純金積立は長期投資で資産形成をしたい若い方や、金現物を所有できる安心感がほしい方などには検討対象となる投資方法です。
一方、金相場はここ数年さらに高騰しているため、金・貴金属を所有している方にとっては売り時でもあります。
金は貴金属だけでなく、めがねの縁や金歯、小さなものではピアスのキャッチなど身近なアイテムに使われています。
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